国家の財政破産はあるのか、あるとすればどうなるのか?(1)
Written by admin on 2011年8月31日 – 09:00
おはようございます。新しい総理大臣が、財務大臣の野田佳彦氏に 決まりました。野田氏は、財政再建、増税論、連立論者です。 もっとも総理大臣も、掲げた政策で選ばれるのではない。増税や連 立に賛成するから野田氏に投票した、というのではない。そんな青 臭いことで、総理は決まらないというひとが、多いかもしれません 。しかし、政治も青臭く、政策で選択されるべきものです。多くの 国民が政局、言い換えればポスト争いに関心を失うのは、政策をめ ぐって、選ばれるものではないからと知っているからです。 「政治」とは何か? 「社会」における問題解決と利害の調整を行 うことでしょう。「社会」とは何か? 人々(People)が集まれば 社会か?違います。集団に、行動のルールつまり法と制度がないと 社会とは言わない。中等教育では、こうしたことを教えるべきです が、いま、どうなっているでしょう? 人々が社会を形成するには、 (1)守るべき法(つまり秩序)を決め、 (2)税を決めて、 (3)制度をつくらねばならない。 社会を乱すとは、法を犯すか、制度の筋道を守らないで行動するこ とです。学校社会というものもある。学校ではルールがあり制度が あるからです。 われわれは、国家という社会のなかで生まれるので、社会が人工的 なものだということを、つい忘れます。しかし社会は、われわれの 、法と制度の選択によってできあがったものです。古代、封建時代 、近代、現代では社会が異なります。社会は人間が関与しない自然 とは違います。 国家が別なら、社会は異なります。中国、アメリカ、日本では法と 制度は異なります。普段、われわれは意識しませんが、相手国が認 めれば国家を選択すること、つまり移住もできます。 多数派の合意に基づいて、法、税法、制度をつくるのが民主主義 でしょう。選挙での当票は、政策への合意を示す行動です。 すでに法があり、制度がある社会での政治は、 (1)新しくどんな法を制定するか、 (2)税と財政をどうするか、 (3)どんな制度を作るか、あるいは変えるかということです。 財政は、税と支出です。(1)~(3)の3項を行うのが、政治です が、国会議員諸氏に、こうした意識があるかどうか。寒くなります 。 増税論の野田氏を代表に選んだ民主党は、今後、増税を政策とする ということですが、たぶん無理です。 * 本稿のテーマは、政府の財政にからんで、 <国家の財政破産はあるのか、あるとすればどうなるのか?> とします。財政は、行政の予算とその支出の財源のことです。 【国家財政】 「国家」についても、注記が必要です。国家(State)とは何か? 国家とは、行政機構(400万人の組織)のことです。他方、国(Nat ion)は国民です。国は、[行政機構+個人+企業(法人)]です 。(注)法人は自然人ではありませんが、納税の義務と資産の所有 権を備えた経済主体です。 財政(政府)の破産は、行政の財政の収支が合わず、資金不足が起 こり、法と制度で予定していた支払いができなくなることです。 行政の破産と、国(個人+企業)の破産とは異なります。安易に国 の破産というひとがいますが、違います。政府が行政を行うための 支出が超過して、資金繰りに必要な借金(国債の増発)ができなく なった状態を言います。 後述しますが、国民経済(世帯の経済+企業の経済+政府の経済) のなかで政府(中央政府+自治体)が関与する支出は、 ・一般会計で88.5兆円、 ・年金・医療費・介護費・雇用保険を含む特別会計で118兆円、 ・合計で206.5兆円もあります。(重複を除く純計:09年度:財務 省) 行政が関与している支出206.5兆円は、国民経済(名目GDP 469兆 円)に対し、44%とおおきくなっています。このため、政府財政が 破産するかどうか、人々の生活、企業の利益と税金にとって、おお きな影響をもちます。これは、先進国に共通です。本論にはいりま す。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <553号:国家の財政破産はあるのか、 あるとすればどうなるのか?(1)> 2011年8月31日号 【目次】 1.破産論と大丈夫論があるが・・・ 2.2000年以降、1年に40兆円のはやさで増えてきた政府債務 3.名目GDPの13年の変化は、世帯所得を減らすものだった 4.今後の、国債の引受けを可能にするもの 5.2011年6月時点での、資金循環のストック 6.以上の結果から、単純化 7.2010年度の、43兆円の国債ファイナンスの、資金源は民間企業 だった(重大な事実) 8.2010年度の単年の、資金循環フロー 9.対外資産の利用は、可能か? 10.今後、1500兆円の世帯の金融資産は、40兆円規模の新規国債を ファイナンスできるようには増えない。逆に、減る。 11.企業の設備投資の減少は、長期に頼れる国債引受けの財源では ない 【後記】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■1.破産論と大丈夫論があるが・・・ 2011年現在、国家(政府)は、GDP(国内総生産)の、2年分(950 兆円)の負債をかかえ、GDP対比では世界最悪です。こうしたこと は、軍事費でふくらんだ、戦時国債のときしかなかった。 ▼破産論 2012年から本格化する、ベビー・ブーマーの65歳からの退職があ る。GDPは増えない。このため税収も増えない。逆に福祉費は、お さえても1年3%で増加する。 国家財政は、毎年100兆円以上が満期になる長期国債の償還ができ ず、国債は暴落して金利が高騰し、破産にむかっているという論が あります。 (注)公的な社会保障費(国と地方)は、年金53.6兆円、医療33.6 兆円、介護7.9兆円、その他12.7兆円で、合計107.8兆円です。 GDP比で22.3%をしめるおおきさになっています。負担は、世帯と 企業がほぼ半分ずつ払う保険料が59.6兆円(60%)、税金が39.4兆で す(2011年度予算)。 ▼大丈夫論 【国債の金利が低い】 他方、日本の国債では、長期金利が史上最低の1%あるいは0.98% にすぎない。対外負債が多いPIIGS諸国の金利5~12%とは、まるで ちがう。1年に40兆円の国債を増発しても、2011年の金利は逆に下 がっている。 金利の低さは、金融機関に余剰資金があり、安全資産として人気が 高いことを示す。個人金融資産が、政府負債の1.5倍、1500兆円あ るからだ。 【251兆円の対外純資産がある】 それに日本は、海外からの借金が多いPIIGS、米国とはちがう。PI IGSをかかえるユーロとも異なる。対外資産で563兆円をもち(2010 年12月:財務省統計)、経常収支の黒字で増える。対外負債(海外 が日本の株や債券を買うこと)は312兆円にすぎない。 わが国の対外純資産は、251兆円(1年の国債増発の6年分)もある 。歴史でみても、おおきな対外純資産をもつ国の財政は、破産して いない。 【円高の意味】 円が$1で75円にもあがっているのは、財政が赤字でも、日本経済 を海外が高く評価し、ドルやユーロより円を買っていることを示す 。 大元(おおもと)をたどれば、財政破産論は、増税をしたい財務省 が国債の急増データを国民に示し、仕掛けたものである。これに、 エコノミストとマスコミが根強くもつ自虐趣味が、加わったものに すぎない。 ▼両論にとどめを刺す 両論を併記すれば、およそ以上です。本章では、類書も膨大な議 論に、資金循環表を使い、とどめを刺したいと思います。 理由は、個人のライフ・プラン、金融資産の運用、企業経営におお きくかかわる国家財政について、見通しをつけないと、数年先を考 えることができないためです。増える年金と医療費は、言うまでも なく、国家財政に含む特別会計です。 なお、国家は行政組織(国、自治体、独立行政法人:400万人で総 人件費40兆円)のことです。国とはちがいます。国家財政が破産し ても、企業や世帯が破産するわけではない。国が破産すると言い、 なにもかもごっちゃにする論も多いので、あえていいます。 ■2.2000年以降、1年に40兆円のはやさで増えてきた政府債務 最初は、2000年度からの政府債務の増え方です。以下は、2000年か ら2011年6月までの、政府債務の内訳と、推移です。(単位:兆円 :財務省) 00年 05年 10年 11年6月 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 普通国債 337 510 606 647 財投債 11 131 124 117 (注)財投債と借入金は 借入金 104 58 55 58 05年に勘定を振替 短期証券 50 97 115 122 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 合計 502 796 904 944 →年間40兆円の増加 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 名目GDP比 100% 157% 189% 201% ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ まず問題になるのは、政府債務の残高の多さと、増加の速度です。 11年前の2000年の政府債務は、いまの半分の502兆円で、当時の名 目GDPの100%にすぎませんでした。これが11年で2倍になったので す。 GDP比100%の国債のときでも「財政が破産にむかう」とし、2001年 の小泉政権は構造改革をかかげ、公共投資を40兆円から2006年の20 兆円へと半減させています。 この20兆円削減が、公共投資への依存割合が高い地方経済を、ひど い状況にしたのは周知です。2000年代には、「東京とその他」にな った。民間設備投資は東京で、公共投資は地方で多いからです。 国債を増やす元凶とされていた公共投資(道路、ダム、建物への 設備投資)を20兆円に半減させたにもかかわらず、国債の残高は、 図(財務省)にみるように、2006年の502兆円から2011年は944兆円 と、1990年代のはやさ以上で増えています。 なぜこうなったのか。名目GDPとの関係から見てゆきます。 ■3.名目GDPの13年の変化は、世帯所得を減らすものだった 以下の表は、1998年からの名目GDPと、各項目の変化を示します。 それぞれの項目の数値をみると、この13年の、世帯、企業、政府経 済が、手にとるようにわかります。需要面のGDPは、以下の7項です 。在庫象増減がありますが、それは小さいので省略しています。 GDPには企業の設備投資はあっても、売上収益(GDP計算では粗利益 )がないではないかと言われるかと思います。企業の売上収益は、 民間消費(世帯の商品購入)、住宅投資、政府消費、公共投資、そ して輸出、輸入のいずれかになります。二重計算を避けるため、企 業収益とせず、その需要で代替されているのです。 また、金融資産(たとえば国債)の購入がないではないかと言われ るかと思います。それは資産取引(ストック)なので、商品フロー の計算であるGDPとは別です。GDPは、商品とサービスの需要を示し ます。 レオンチェフが、計算方法を作ったマクロ経済です。 年度 98年 01 04 07 10 11年 07年比 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 民間消費 285 283 284 293 278 277 -5% 民間住宅 19 18 18 15 13 13 -13% 企業の 設備投資 67 66 71 81 66 65 -20% 政府消費 81 87 99 93 96 97 +4% 公共投資 40 31 23 21 19 19 -17% 輸出(+) 52 51 68 93 72 74 -20% 輸入(-) 42 47 59 85 68 73 -16% ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 名目GDP 506 490 498 515 475 469 -9% ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ▼2000年代に国債が増えた理由 国債発行が、緊縮財政だった2000年代も、1年平均で40兆円増えた 理由は以下です。付記すれば、この4つの傾向を変えない限り、201 0年代も1年に40~50兆円の国債発行の必要があります。 原因(1)政府消費の増加 まず、GDPに占める政府の最終消費支出が、1999年の80兆円から、2 005年は90兆円、2011年は97兆円と増えたためです。この政府最終 消費は、中央政府の一般会計の金額と、ほぼ合致します。(注)た だし、一般会計と、政府消費では項目と内容は異なります。 そのなかのおもなものは、公務員の人件費や福祉と年金(国、地方 、独立行政法人で400万人:約40兆円)です。次は、一般会計から の公的年金、医療費、介護費等への補助金、そして国債の利払い費 (利払は1年約10兆円)です。(注)公的年金や医療費は、その掛 け金に一般会計からの補助金を加えたものを、[特別会計]から支 払っています。 原因(2)税収の減少 さらに、2000年代の名目GDPが減ったことによる、税収の減少です 。名目GDPは、世帯の所得額、企業の利益額に対応するGDPです。 物価の上昇や下落を含んだ名目GDPの長期統計(内閣府)は、あま りみる機会がないでしょう。新聞等では、実質GDPの増減率のみが 示されます。実質は物価の下落(GDPデフレーター)を名目GDPに加えたも のです。 原因(3)名目GDPの減少 2000年代は、日本のみ物価が下がっていますから、実質GDPは535兆 円(11年3月期)でも、名目GDPは469兆円と66兆円もすくない。 普通、「GDPが増えた(景気回復)」といわれるのは、物価の上昇 を引き、下落を加えた実質GDPのことです。しかし国債残高、世帯 所得、金融資産、負債は、名目金額です。国債や金融資産との比較 では名目GDPをもちいなければなりません。 原因(4)合計政府需要は変わらず 公共投資と政府消費の合計を示すのが、図の政府合計需要です。19 98年122兆円、2011年が116兆円で、ほぼ変わっていません。(内閣 府:名目GDP統計:1998~2011年より) ▼2008年9月からの国民所得の急減(国債が増えた最大要素) 国民所得(世帯所得+企業所得)が減ったのは、2008年の世界金融 危機からで、減少額は533-482=51兆円(10%)です。 世帯所得にたとえれば、ここ3年で、年収500万のひとなら450万に 、50万円(月4万円)も減ったにひとしい。世帯所得が10%も減れ ば、当然、買い物の額も、預金も増やせません。逆に減るので(図 の民間消費の減少がこれです)、物価は下がる。 企業も平均売上が、この3年で10%減っています。世帯の消費(内 需)が減れば、企業も内需分の売上が減ります。こうした他国には ない、稀なことが、2000年代の日本でおこっています。 企業の内需売上の減少を証明するように近年、もっとも多額に納税 しているのはトヨタや松下あるいは銀行・証券ではなく武田薬品工 業です。医療費(35兆円のうち7兆円が医薬品費)は、着実に1年3 %増えているからです。 公務員の福利厚生費、退職金、年金を含む総報酬が、リストラや非 正規雇用を増やした民間企業の個人報酬より目立って増えたのも20 00年代の11年です。 東証一部の大手企業でも、正社員の56%もが、リストラの将来不安 をかかえているという。売上が減っているところが、285万社のう ち50%以上だからです。 世帯所得が伸びないと、買い物も増やせない。買い物が増加しない と、企業の売上も、増えない。全国に販路をもつ、おおきな売上の 大企業であるほど、日本全体の世帯所得に影響を強くうけます。国 内で売上が増えないので、企業は海外進出増やしたのです。企業は 、最低でも1年3%の売上増加がないと、利益を減らします。 名目GDPが10%も減ったため、累進課税の所得税と消費が減って、 政府の税収も減りました。売上が10%も減れば、企業の利益は消え ます。 税務申告での、申告所得が赤字の企業は70%付近です。企業と世 帯からの税収が急速に減るなかで、政府支出は変わらないため、財 政の赤字と、国債発行が増えてきたのです。重要なのは、いまのこ とだけではない。数年後が、あるいは来年がどうかということです 。 問題になるのは、日本の金融機関が、どれくらいの国債引きうけ が可能かです。 以降で、 ・日本経済、 ・企業経営、 ・世帯の生活、 ・金融資産の運用・投資にとって肝心な、 国債のファイナンス問題を検討します。 ■4.今後の、国債の引受けを可能にするもの 国家財政の赤字が、どんなにおおきくても、国債を買うひとがいれ ば、財政は破産しません。国債を買うひとがいなければ、あるいは 減れば破産します。 したがって、国家財政が、今後破産するかどうか、そしていつ破産 するかは、国債の買い手に、十分な資金余剰があるかどうかでわか るのです。この点の論が、ないように思います。 国民経済の、国債引受け可能額をみるのにいいのは、日銀が、半 年遅れですが、つくっている資金循環表です。家計、企業、金融機 関、政府、海外の5大部門のあいだで、マネーがいくら、どうなが れているのか集計したものです。 (注)国家は、豊臣の時代の検地・刀狩りにみるように、まずは[ 経済統計]です。統計漏れの闇経済が多いイタリア・ロシア・中国 はその点、欠陥国家です。経済統計をおろそかにすると、国家はつ ぶれます。 元の表は、以下に出ています。↓ここを参照してください:貴重な 表です。印刷しておくといいかもしれません。消えると困るので・ ・・。 http://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjexp.pdf 一見では何をあらわすか、ややこしくみえます。新聞やエコノミ ストがとりあげたのは、みたことがありません。グーグルで検索す れば、1秒以内で出てくるのですが・・・ 実際は単純です。経済の主体は、 (1)5000万世帯の家計、 (2)250万の企業(非金融法人)、 (3)日銀を含む全部の金融機関、 (4)政府(国、自治体、独立行政法人)、 (5)および海外です。海外にもマネーが流れるからです。 この重要な表が、あまり利用はされてはいません。国債の引受け可 能額は、国全体の資金循環表でみなければ、判断できません。わが 国の、国債のファイナンスを含むマネーの動きが、1表でわかりま す。以下は説明です。 ■5.2011年6月時点での、資金循環のストック 資金循環表のストック(残高)は、資金の「貸借対照表」にあた るものです。 主体別の、資金の出し手と借り手の残高を示します。構造は、「誰 かの金融資産増=別のひとの負債増」です。以下は、5大部門別の 、2011年3月末残です。 ▼(1)家計部門は、1110兆円の貸し手: 5000万世帯の家計は、2011年3月末で、1476兆円の金融資産をもっ ています(これを普通、1500兆円の金融資産という。株価でおおき く変わります)。自営業を含むため、世帯の金融資産はおおきくな っています。 預金764兆円、株と国債を含む証券182兆円、生命保険の基金が420 兆円です(このうち若干が企業年金)。預金の764兆円は、もう増 えなくなっています。高齢化と所得の減少のためです。他方、図の 左側をみると、住宅ローンと家計に含む自営業の借入れが合計で36 6兆円です。 金融資産が1476兆円、負債が366兆円です。 家計は[金融資産1476兆円-負債366兆円]、つまり1110兆円の純 貸し手であることがわかります。家計の負債のおもなものは住宅ロ ーンです。 米国($11兆)と違い、日本人は住宅ローンがほぼ1/5とすくない 。家計こそが、金融資産をつくる主体です。それを、金融機関を通 じ、企業・政府・海外が借りています。 ▼(2)企業部門は、256兆円の純借り手: 企業部門(民間非金融法人:約285万社)の金融資産は、798兆円で す。預金が189兆円で、株が171兆円、あとは債券です。企業部門は 1056兆円を借りています。 つまり企業部門は、負債1056兆円-金融資産798兆円で、258兆円の 純借り手です。2000年代は設備投資の減少が企業の負債を減らし、 それが企業部門の資金余剰になって、国債がファイナンスされると いう、いびつな構造です。 ▼(3)政府部門は、560兆円の純借り手: 政府部門(国、自治体、特別行政法人)は、金融資産としては、48 5兆円の持ち手とみなされています。みなされていますという理由 は、公的年金である厚生年金・国民年金の基金は、日銀の資金循環 表では、政府所有の金融資産とされていますが、本来は世帯が所有 者であって、国家機構のものではないからです。 国家は、管理しているにすぎないのですが、所有と考えているので しょうか。(注)官僚機構は、国民の資産(年金基金等)を管理し ていることを、自分が占有していると勘違いすることが多い。銀行 が預金を資産と考えやすいのと同じです。 医療保険の基金もおなじく、世帯のものです。ここでは「一応」 政府のものとします。財務省が管理している外貨準備(約100兆円 )も政府の金融資産の範疇です。独立行政法人と自治体がもつ金融 資産も、このなかに含まれます。 一方で、政府部門は1045兆円の借金(図の左側:主は国債)です 。以上の概念での政府部門は、負債1045-金融資産560兆円で、485 兆円の純借り手です。 国債発行額の半分くらいになります。 理由は、 ・年金基金(150兆円) ・外貨準備(100兆円) ・健康保険基金、 ・そして都道府県と独立行政法人の剰余金も政府部門の金融資産と しているからです。 ▼(4)海外部門は、259兆円の純借り手: 海外へは605兆円が流出し(図の右側)、346兆円が日本に流入(図 の左側)しています。日本の対外投資605兆円-海外からの対日投 資346兆円で、259兆円の純借り手です。日本の対外純資産がこれで すが、円高で減り、円安で増えます。(この項は重要なので後述) ▼(6)金融機関部門は、資金の仲介: ゆうちょ銀行を含む金融機関、生命保険(簡保を含む)、証券会社 は、世帯や 企業から資金を預かって、国・企業・海外・世帯への 、貸付金と国債・証券買いとして運用しています。仲介業ですから 、資金循環表では金融資産-金融負債はゼロとみなします。自己資 本が自己資金です。日銀も資金循環表では、金融機関部門に含みま す。 ゆうちょと年金基金が、国債の今後の買い手としてあるという論 もあります。ところが両者は、ほぼ2005年までに目いっぱい国債を 買っています。このためいま、逆に国債の売り手になっています。 この認識も重要です。 ゆうちょは60歳代以の預金が多く、その減少で預金が減っていま す。07年10月の預金は187兆円でしたが、4年後の11年3月は174兆円 で、この間の10兆円が解約による減少です。年金基金も、年金の支 給増加で資産が減っています。 今後、ゆうちょと年金基金が、増発される国債の買い手になるこ とはない。この点で、ゆうちょや年金基金が国債を買うから財政破 産はないとする人の認識は、あやまっています。新しく国債を増加 買いするゆうちょや年金の基金は、残っていないどころか、不足し ているのです。 ■6.以上の結果から、単純化 家計は1110兆円の貸し手で ・企業は、256兆円の借り手、 ・政府は、560兆円の借り手、 ・海外は、259兆円の借り手です。 企業、政府、海外の純負債は1075兆円です。これが、家計部門の、 負債を引いた純金融資産1110兆円と一致します。(注)両者の差異 は統計誤差です。 わが国全体の資金の出し手と借り手が、これらでわかるでしょう 。繰り返せば金融機関は、貸し手の世帯から借り、国・企業・海外 という借り手に対して貸す仲介業務です。 金融機関が国債を増加買いするには、預金や運用預かり金が増え ねばならない。それらが減れば、手持ち国債を売らねばならないの です。 ■7.2010年度の、43兆円の国債ファイナンスの、資金源は民間企 業だった(重大な事実) 通説では、「わが国の950兆円の国債は、世帯の金融資産約1500兆 円(株価の変動で増減する)によってファイナンスされている」と されています。 1990年代までは、これが言えました。政府が、1年に約40兆円とい うGDPの8%にあたる国債を発行しても、金融機関に売れていた理由 には、世帯の金融資産が、銀行や保険会社への預け金として1年で 約40兆円も増えていたという背景がありました。 ところが世帯の金融資産は、世帯の高齢化を主因に、ほぼ1500兆 円に達した2000年のあと、この11年間ほとんど増えていません。今 後も、1990年代のように増えることはないといえます。 世帯の金融資産が増えていない理由は2つです。 (1)戦後ベビー・ブーマーが、50歳、55歳、60歳をこえてゆき、2 010年代からは退職し、金融資産が減る世代になった。 (2)世帯の平均所得が、伸びていない。2008年以降は10%も減っ た。労働力構成比で37%になった、年収200万円以下の非正規雇用 が増えた。前述のように大手企業の正社員は、56%がリストラの不 安をかかえている。このため不時に備えた40代の貯蓄はあるが、人 口が多いベビー・ブーマー(60代)の貯蓄減少を補えないのです。 以上は、いずれも構造的なものです。今後5000万世帯の金融資産が おおきく増加することはない。株価があがればすこしは増える。し かし、08年9月や11年8月のように株価下落があると減ります。もっ ている会社の株価が上がったから、それを担保に銀行から借金をし 、それで国債を買うという殊勝な人はいません。 じゃ、どこが2010年度に43兆円の国債をファイナンスしたのか。 直接に買ったのは金融機関(銀行と生保)です。肝心な点は、その 金融機関の資金が、どこからきたのかです。図に示す、2010年度の 資金循環フローをみと、これが瞭然とします。 ■8.2010年度の単年の、資金循環フロー http://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjexp.pdf ↑同じところにある、2010年度のみの表をみてください。 以下で説明します。 ▼(1)家計部門の資金余剰は10兆円(2011年3月期): 2010年度には、家計の金融資産増は、わずかに7兆円でした。同時 に3兆円の住宅ローン負債を減らしています。つまり10兆円の資金 の出し手でした。 この家計部門の10兆の資金増では、43兆円の国債買いに33兆円不足 します。このように、今後も家計の金融資産は、おおきな増加をし ません。 ▼(2)2010年度は、民間企業部門に31兆円の資金余剰があった: 幸いなことに、民間企業(285万社)が、2010度は21兆円の金融資 産を増やしています。08年9月の世界金融危機以降、おおきく減っ ていた輸出の回復で、2010年度は、輸出型の大手企業が預金を増や し、借入金を10兆円減らした。 つまり民間企業が、21兆円+10兆円=31兆円の、資金の出し手にな ったのです。これが、2010年度の金融機関の余剰資金になった。以 上が43兆円の国債が、金利があがらず、売れた理由です。 家計の金融資産の増加額がおおきく減った2000年代の、国債購入の 原資になったのは、企業の負債と設備投資減少です。銀行は、地価 が継続して下がり、土地担保が減ったので、不動産バブルでふくら んでいた企業への貸付金の、毎月の約定返済を、ほぼ回収したまま にしていました。 倒産での不良債権化をふせぐため若干の追い貸しはしても、2000 年代の融資では1年平均で20兆円くらいを、純減させています。貸 し金の回収と、日銀のゼロ金利策による金融の量的緩和(金融機関 がもつ国債を日銀が買うこと)が、金融機関の余剰資金になって、 これで国債が買われていました。 【重要な事実】 万一、この31兆円の、企業部門の資金余剰がなければ、はやくも20 10年度に、債券市場では国債の引受け難が起こり、国債金利はあが って既発国債の時価が下がったでしょう。実際・・・危ないところ でした。 民間企業が、設備投資と借金を減らしたことが主因である資金余剰 は、「いつまで」続くものではない。この点が90年代の世帯貯蓄の 増加と、おおきく異なる点です。ところが国債は、毎年、40兆円規 模で増加発行されます。 ▼(3)政府部門は、負債(=新規国債)が43兆円増加 政府部門は、12兆円の金融資産を、2010年度の株価の上昇で、増や しています(年金基金の持ち株分等)。他方、負債は43兆円増えて います。これが、民間企業部門の輸出増による金融資産の増加と借 金の減少の31兆円でファイナンスされたのです。 世帯、企業、政府がもつ株価の上昇による金融資産の増加は、一 時的なもので、危うい性格のものです。1年間をかけて、ゆっくり あがった株価も、あるとき1年分の上昇を消すように数日で下落し ます。これによって、金融資産が急に減ります。 事実、2011年8月は、欧州と米国同時発の世界の株価暴落(15%程 度)で、わが国の株価総時価も40兆円を失い、世界では460兆円の 金融資産が失われています。 ▼(4)2010年度、海外部門へは16兆円が、純流失した 海外へは、50兆円が主にドル買いで流出し、海外からの投資は34 兆円でした。日本から、1年にほぼ16兆円が純流出しています。主 としてドル債の買い超です。(以上、日銀資金循環表:2010年度フ ロー) ■9.対外資産の利用は、可能か? 1年に40兆円~50兆円の国債が、引受け難になったとき、財務省が 「外債を売って、危機の日本国債を買おう」と呼びかけ、金融機関 がこれに応じ続ければ、数年はもつかも知れません。 国際的には、おおきな非難を浴びるでしょう。金融機関が応じる 保証もない。ドル債売り・円国債買いで損をしたら、政府が保証し てくれるかと迫るかもしれません。 ただし日本が米国債を売ることは、ドル安・ユーロ安を生み、$1 =60円台にもむかうことです。世界の金融市場は、今の$1=75円 ですら「中国と日本は、経常収支の黒字で、ドル債を増加購入する 」という前提で価格をつけているからです。 わが国政府は、逆に、おおきな円高になると、ほぼかならず、201 1年8月のように、逆の「ドル買い・円売り」の市場介入をおこない ます。「ドル買い・円売り」は言うまでもなく、国民のマネーの海 外流出です。政府がドル債を売ったことはない。企業は自然人では ありませんが、法人として納税義務がある国民です。 わが国が保有し続けているドル債は、円高介入(ドル買い)の半 年か1年後には、ほぼ確実に、政府の目的とは逆の、ドル安になる ことが多いため、円換算での対外資産を数十兆円も減らすドル安差 損を生んでいます。 (注)政府の、1日4.5兆円(これが可能な最大規模)の、円売り ・ドル買い介入程度では、1日に50兆円はあるドル・円交換には効 果が薄いのですが、短期での誘導効果はあります。 ▼外債の利用に対する財務省の見解 首相に選ばれた野田財務大臣は、震災の復興国債は、国民経済を不 況におとしいれる増税ではなく、政府の外貨準備($1兆)を使っ たらどうかという国会質問に対し、以下のように答えています。 <外貨準備は、政府が短期証券を金融機関に売って、そのお金で 外貨を買ったものだ。そのため、外貨準備は政府の負債であり、売 れば、政府の負債を増やすことになる。したがって、外貨準備を売 る選択肢はない。(11年7月)> 外債は売れないということを言うため、のねじ曲がった論理です 。もちろん、財務省の準備答弁で、財務大臣は読んだにすぎません 。 $1兆の政府外貨準備が、金融機関への短期証券の売りで、調達さ れているのは事実ですが、外貨準備は短期証券の負債に対応する、 わが国の資産です。 この財務大臣の答弁は、米国筋から暗に、米国債を売ることを禁 じられていることを立証します。 【めちゃくちゃな論理だが・・・】 外貨準備を売って、日本国債に換えることが、なぜ、政府負債を増 やすのか。米国債が日本国債に振り替わるだけであり、負債である 政府短期証券は1円も増えません。財務省の論理は、政府部門の貸 借対照表の、意図的な曲解による誤りです。 質問した議員は、この答弁に対する追求の質問をしませんでした。 簿記会計(複式簿記)のもっとも基礎の知識があれば、財務省が言 うことの嘘がわかるのですが、たぶん、質問者に知識がなかった。 当方、国民の余剰貯蓄が、国債引きうけに不足するなら、外貨準備 ($1兆)のなかの米国債を担保に、政府が円証券を発行して海外 に売ればいいと考え、書いたことが幾度もあります。直接の米国債 売りにはならないので、ドル安への影響は小さい。ドル債担保なら 、新興国も買うでしょう。 ■10.今後、1500兆円の世帯の金融資産は、40兆円規模の新規国債 をファイナンスできるようには増えない。逆に、減る。 【世帯の金融資産は、ほとんど増えない】 2000年以降、わが国世帯の金融資産は、預金と生命保険が、1年に 10兆円以下しか増えなくなっています。増えるのは、ほぼ持ち株が あがったときだけです。 世帯は、すでに増加国債をファイナンスする資金を出せない。世帯 がもつ株があがっても、世帯の預金や、生命保険の掛け金の増加で はないからです。 世帯の金融資産の増加が、1年40兆円の増加国債をファイナンスす る資金源になる構造は1990年代に終わっています。2000年代~2010 年代は、世帯の金融資産は、高齢化・退職で、逆にとりくずす時期 にはいっています。もちろん2020年代もおなじです。 これを証明するのが、国債の最大の引受け手であった、ゆうちょ 銀行(総資産193兆円のうち175兆円が国債:11年3月期)と年金基 金(総資産116兆円のうち国債が77兆円:GPIF:10年末)は、2007 年ころから明白に保有国債の売り手に転じていることです。 世帯の預金が増えないため、ゆうちょ・年金基金が、国債を引き うけることができる時代は終わっています。新規国債を、増加引受 けすることはできない。 ゆうちょと公的年金が世帯からの預り金の減少から、国債の売り手 に転じたことは、国債市場にとって重い意味をもちます。 (注)金融市場はまだ、この重大な変化を、評価し得ていないよう に感じます。債券市場の資金不足は、2012年か、2013年かというよ うに切迫しています。 ■11.企業の設備投資の減少は、長期に頼れる国債引受けの財源で はない 大震災の特別債(1年に約10兆円)を含むと、50兆円規模で発行さ れる国債をファイナンスできる資金源は、2011年度、2012年度、20 13年度と、 ・民間企業部門が利益を増やして現金預金を増加させ、 ・言い換えれば設備投資を減らして、同時に借金を減らすことから 来るものでなければならない。 こんなことが長期に可能かというと、ノーです。企業業績が好調で 株価もあがる時期は、預金も増えるかもしれませんが、それを毎年 期待することは、どう考えても、不可能です。 新規設備投資、および古くなっても我慢して使ってきた設備の更 新投資をおこなえば、285万社の企業部門は、資金の借り手になり ます。 日本の企業設備は、1997年の金融危機のあと、企業が設備投資を おおきく減らしたため、古ぼけて生産性が低くなっています。福島 第一原発の40年経って寿命がきた設備を使っていたことがこの典型 例です。 企業の設備が古いと減価償却費がすくないので、見かけ上の利益は でます。しかし手間がかかって生産性が低く、安全にも大問題があ った。 企業は、新しい設備投資によって、生産性をあげます。その国の民 間設備投資が減ると、その後のGDPは伸びなくなるのです。言い換 えれば、企業の設備投資が、いまのようにすくないと老朽化した設 備の日本経済そのものが、衰微します。雇用も減ります。 07年に90兆円あった民間企業の設備投資が、2011年は74兆円です。 これでGDPが増えるわけもない。 全国の街をみて、東京以外は、古ぼけたと感じるのは、2000年代の 、民間企業の設備投資の減少が、原因です。公共投資20兆円が減っ た。そして企業設備投資も20兆円減って、もっぱら国債買いの原資 になったのが2000年代です。 ところが企業が、新規設備投資と更新投資(メンテナンス)に必 要な1年20兆円くらいを借入金で増やせば、1年に40~50兆円規模の 国債を買う資金源がなくなってしまう。増発される国債の、買い手 がなくなります。 金融機関は、前年に対し40兆円の預かり資金が増えないと、40兆円 の国債の増加買いができないからです。 1年に必要な国債発行40兆円に加わる、震災特例国債30兆円(原発 保証を含む必要額の推計:2~3年間)の引うけは、世帯の金融資産 が増えないため、風前の灯火です。 2011年度から2013年度まで、国債の新規発行は10兆円増えて、1年5 0兆円になるでしょう。 以上が2011年現在の、国債市場の真正の実態です。 資金循環のまぎれもない事実に対し、国家の財政破産はないという ひとは、どう答えるでしょう。どうにも、答えが思いうかばない。 唯一の残った可能性は、外債売りですが・・・。(以下次号です) 【後記】 おそるおそる、実験的な手作りスピーカーのことを書きました。こ れに関し、戴いた感想メールは5通でした。1通のメールの背後に10 0名の同意見の方がおられると、経験的に考えています。そうする と500名。意外に多く、ほっとしました。あれは、ずいぶんはしょ って書いています。スピーカーユニット改造を、その理論とともに 詳細に書けば、3倍にはなります。日々、エージングが進み、音は よくなっています。 国家の財政問題は、いま、われわれにとって、第一級に重大な関係 をもちますが、いかがでしょう。企業経営、生活、所得、金融資産 の運用に、です。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【ビジネス知識源プレミアム・アンケート:感想は自由な内容で。 以下は、項目の目処です】 1.内容は、興味がもてますか? 2.理解は進みましたか? 3.疑問点、ご意見はありますか? 4.その他、感想、希望テーマ等 5.差し支えない範囲であなたの横顔情報があると、今後のテーマ と記述の際、より的確に書くための参考になります。 コピーして、メールに貼りつけ記入の上、気軽に送信してください 。 感想やご意見は、励みと参考になり、うれしく読んでいます。時間 の関係で、返事や回答ができないときも全部を読みます。ときには 繰 り返し読みます。 【著者へのひとことメール、および読者アンケートの送信先】 yoshida@cool-knowledge.com ■(1)無料お試しセット(最初1ヵ月分): 有料版では、いつ申し込んでも申込み月の既発行分は、全部を読 むことができます。最初の1ヶ月間分は、無料お試しセットです。 その後の解除は自由です。継続した場合に、2ヶ月目の分から、課 金されます。 (1)『会員登録』で支払い方法とパスワードをきめた後、 (2)登録方法を案内する『受付メール』が送ってきて、 (3)その後、『購読マガジンの登録』という3段階の手順です。 【↓会員登録と解除の、方法の説明】 http://www.mag2.com/howtouse.html#regist 【登録または解除は、ご自分でお願いします】 (有料版↓) http://www.mag2.com/m/P0000018.html (無料版↓) http://www.mag2.com/m/0000048497.html 購読に関する問い合わせは、ここにメール → reader_yuryo@mag2.com ■(2)解約していないのに、月初めからメールマガジンが来なく なったとき(このメールが当方によく来ます) 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