CRM経営の本質を解く(5:完結編)
This is my site Written by admin on 2001年9月28日 – 12:00

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 <1ヶ月にビジネス書5冊分を超える情報価値をe-Mailで>
   ビジネス知識源プレミアム(有料版)Vol.5

CRMシリーズ:CRM経営の本質を解く(増刊:創刊記念第5部)

      2001年9月28日増刊:経営分野

 著者:Systems Research Ltd. chief consultant吉田繁治

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

こんにちは、吉田繁治です。9月11日から16日が経過しました。
マンハッタンに住む親族からのメールと電話では、順次日常生活を
取り戻しているようです。ほぼ毎日電話がありますから、不安は隠
せないのでしょう。街角の建物や車には半旗と<アメリカの団結>

今回は、増刊号です。

CRMシリーズ:CRM経営の本質を解く(増刊:創刊記念第5部)

【増刊号 目次】
1.世界経済の統合という現実
2.12億人のイスラム世界の、過激派原理主義
3.ブランド・アイデンティティということ
4.ブランド・アイデンティティの構造
5.学習(ラーニング)によるロックイン(Lock in)
6.シリーズ・ロックイン
7.ステップアップ・ロックイン
8.ご案内

最初に、12億人のイスラム世界が、どんなポジションにあるかを
明らかにするため、90年以降の世界を概観します。
地球視野で、大きく見ることが必要です。

■1.世界経済の統合という現実

【10億人+30億人】
90年代の共産主義国家の崩壊で、核の恐怖を背景にした超大国の
冷戦は終結した。第二世界(共産主義)の30億人は、第一世界(
OECDの世界)に統合されつつあります。現在10億人のOEC
D経済に、30億人の共産世界が結びつく過程ですね。

▼日本の高物価の意味

80年代までは、市場主義と共産主義には、壁があった。
統合された世界では、地球規模でのコスト競争が起こったのです。
これが、日本の高物価を壊してきた。

日本の世界最高の高物価は、社会のなかに非効率な部分を含むこと
によって、失業を防止してきたものです。高効率の産業部門(比較
生産費で$1=100円で競争力を持つ)から、低効率部門($1
=200円以上の換算)への、所得移転が行われていたのが80年
代までの日本です。

生活の面では、日本では、税のほかに高い消費者物価という追加の
税を払う必要があった。

▼賃金格差

製造業の1時間あたりの賃金を、米ドルで見ると以下のような数字
を示します。

      1985年   90年    2000年
---------------------------
日本     $6.3  $12.8   $20.9
米国    $13.0  $14.9   $19.2
中国                   $ 1.0
NIES                 $ 6.2
---------------------------
(データは週刊東洋経済01.9.1号 みずほ証券 佐治信行)

【為替調整】
1985年、セントラルパークの南のプラザホテルで、先進国中央
銀行の協定があり、米国のために高すぎるドルを切り下げる合意が
行われた。その後、数年を経て円はドルに対して約2倍に切り上が
ります。

日本のGDP(≒国民所得)が、為替上の計算で2倍になったので
す。

円での賃金が、3倍以上に増えたわけではない。
ドルの切り下げで「国際競争」では賃金コストが3倍以上になった。
(円では15年で1.5倍)

▼統合経済の現実

一方、中国は日本の製造業賃金の20分の1。これが90年代グロ
ーバル経済の現実で、日本に高物価修正の波が押し寄せたのが、9
5年からです。目に見えて本格化したのが97年からです。

(注)消費財流通は、物流網の整備、店舗品揃えの整備、流通と店
舗作業の整備が必要で、新しいコスト構造を作るのに時間を要しま
す。

【6項の修正】
日本のグローバル経済の現実は、以下の6項、
(1)国内工場の設備投資を、海外に振り向けること
(2)国内の高いコスト構造の工場の閉鎖
   (国内生産力の20%から30%の過剰)
(3)消費財物価の下落
(4)量販店を含む高コスト店舗の凋落
(5)各業界で、中間流通部分の圧縮
(6)一方で、価格に意味を持つブランド消費、でした。

【原理】
生産物の品質が同等で、コストが違えば「コスト平準化」に向かう
のは経済原理です。コスト格差による「比較生産コストの平準化」
というリカードが明らかにした経済原理です。
(『経済学および課税の原理』:岩波文庫)

▼価格差による利益

流通(小売・卸)で言えば、95年ころから「開発、直接輸入」と
「輸入製品の国内流通網の整備」を行えたところから「価格差」に
よる利益を得た。

一方、国内流通網の整備に遅れたところは、売上と利益を減らした。

【2つの流通技術】
<DC>
開発輸入の取り組みでは
(1)「国内流通網・店舗網」の整備と、
(2)「国内DC在庫管理」がポイントで、海外でのバイイングは
実は従属的要素です。
DC:Distribution Center:常備在庫を持つ物流センター

<SCM>
DCを中心に、
(1)必要データのリアルタイム交換を行って、
(2)工場の生産計画と在庫、
(3)店舗の品揃え計画および販売促進計画の、同期化(シンクロ
ナイズ)を推進する経営が、SCM経営です。
SCM:Supply Chain Management

▼30億人の第2世界の、共通の国家目標

(1)最初は、低賃金のコスト優位を利用し、OECD10億人の
消費財を作ること(輸出)、
(2)輸出を呼び水に、国内の賃金を7%から10%上げて内需を
作り、国民に希望を与えること、これが、旧共産国の共通目標です。
中国は、内需拡大の段階に入りつつあります。

旧共産圏は、経済発展の方向性を持つことで、国家の統治の安定を
確保しています。共産圏は、方向を見出している。これが可能にな
った理由は、共産圏に共通だった高い教育水準です。

■2.12億人のイスラム世界の、過激派原理主義

しかしながら12億人のイスラム世界は、工業化に遅れた。
アフリカ、中東、アジアに、絶望的な貧困がある。
貧困は、過激な行動の母です。

アフガンからのソ連撤収(1989年)後、数百の軍閥を統合し勢
力を伸ばしたタリバンのイスラム原理主義は、一夫多妻制を敷き、
女性を抑圧、女性が働くことを禁じる。

マホメッドが唯一神アラーの預言者になって書いたコーランを経典
とし、生活の細部までコーランで規定する。
マホメッドの610年ころの世界を理想としている。

アフガンのタリバンのみならずイスラム圏では、穏健派を含め、コ
ーランが生活の一部であるどころか、生きる支えになっている。生
活と価値観を宗教が縛る。

▼原理主義の過激派

貧困のなかで、1200万人と言われるイスラム過激派(イスラム
原理主義)が勢いを得てきた。

原理主義が強い国家は、スーダン(エジプトの南)、中東のイラン、
そして今回問題の、中央アジアのアフガニスタン(人口2700
万人:イスラム教スンニ派84%:平均寿命46歳)です。

テロ支援国家と言われるのはリビア(北アフリカ)、スーダン、シ
リア(中東)、イラク(中東)、イラン(中東)、アフガニスタン
です。

▼パキスタン

核をもつパキスタン(ムシャラフ大統領:人口1.45億人)では、
イスラム過激派と穏健派が、抗争している。パキスタンのムシャ
ラフ大統領は、タリバンに敵対することを明らかにしたが、パキス
タン民衆の間でのビンラディンの人気は、依然高い。

▼指導者オマルとビンラディン

現在、アフガニスタンの90%を制圧し、北部同盟(10%)と対
立するタリバン(イスラム神学生の意味)の最高指導者は、ムハマ
ッド・オマル師です。オマルとビンラディンは、盟友の関係。

パキスタンは、アフガンに勢力を伸ばす目的で、タリバンを支持し、
武器と資金を与えていた。米国も、イランと敵対するタリバンに
対して、武器を与え支援していた。ご都合主義と言われても、仕方
がない。

米国の中東政策は、石油戦略が目的であるため、「敵の敵は味方」
という原則で、一時は支援した相手を次々に裏切ってきた。

ムハマッド・オマルの写真は、BBCが撮った1枚しかない。イス
ラム原理主義では偶像崇拝を禁じるので、写真を撮らせない。

オマルは「湾岸に駐留する異教徒の軍(米軍)は、出て行け」と主
張している。イスラムをキリスト教が侵略した十字軍の比喩を、盛
んに持ち出す。

サウジ生まれの富豪の子息、ビンラディンは、タリバンに資金を供
給しています。(ニューズ・ウイーク:01.10.03:ニューズ・ウイ
ークは米国CIAのだらしなさを言い、暗に、CIA予算の拡大を
求めています)

▼自由世界の共通の敵

米国と西側世界には、共産主義という共通の敵が消えた後10年、
2001年9月11日、劇的な形でイスラム原理主義のテロ集団、
テロのネットワーク、テロ支援国家という過激派の敵ができた。

ブッシュ大統領は、5年は続く困難な闘いになるとの宣言を行った。

冷戦終結以後の、軍事費削減、CIAのスパイ・諜報活動の予算削
減、NASA予算の削減によってもたらされた平和の配当の方向は、
10年を経て、軍拡に向かって舵をきった。ブッシュは、現在、
軍事費に関して、事前には議会の承認を必要としないフリーハンド
を得た。

米国は非常時の体制を、政治、軍事、金融政策で作った。

クリントンの下半身スキャンダル以降、威信を低下させていた米国
大統領は、奇(く)しくも、自由世界を従えるポジションになった。

一方、約5年続いた米国の消費景気バブルは、はじけた。

2001年9月11日以降の世界は、テロとの戦争を内在させた世
界になることが決定した。

9月17日以降、世界の株式マネーは、軍需産業、セキュリティ産
業、資源に向かっている。軍需産業と軍隊は、資金を得た。IT産
業不況の後を、軍需産業が担うことになった。現代兵器は、車と同
様、高度・大量のIT部品を使う。企業のIT投資は減るが、軍需
がそれを補う。

自由世界も、10年ぶりに、軍拡へ向かうことも決まった。
日本は、来年度予算では、米国から更に多くの兵器を買う方向も決
まることになる。見えない敵を探して殺すこの戦争に、当面の終わ
りはないことも決まった。

今後も、忘れたころになると、1年に1回は、世界のどこかで大規
模なテロが起こるはずです。それが<どこかの神>のシナリオでし
ょう。

神の手がどこにあるのか、謎です。

▼気概を持て

ここで実は、日本人が、世界に向かって果し得る役割は大きい。<
真の平和主義>であることを国是とするなら、テロの母体になる世
界の貧困を絶つために、国家ぐるみの大規模な行動を起こすことで
す。

実は、根では、平和主義への強い思いがないのがこの国の問題です。
自分だけを安全な場所に置く卑怯さと、ニセモノ平和主義が付き
まとう。平和主義や反暴力は、生易しいことで得られるものではな
い。

平和主義は、ギリギリの時点で、敵の戦車に向かって、ライフルの
銃口に向かって、武器を持たず真正面から悠然と、歩いて迫るよう
な勇気を必要とする。ノブレス・オブリッジです。

非暴力には、そこまでの決心と、自己犠牲が要るのです。

日本は1兆円を、外務省に任せず、「正当」に使えば、大きなこと
ができる。国内で公共投資に使っても、カスの資金にしかならない。
飢えた1億人に対する1万円は命を救い、教育は国を作る。
日本人も、尊敬される。

この国は、難民対策、世界の貧困のために何をやっているのか。
今度も、アフガンで、数百万人の難民が出て、殺され、レイプされ、
餓死する。

米国への追随だけが、外交の方法ではない。
これから、世界が職を得る代償に国内の失業は増える。
公共投資は減る。
余剰の労働力はある。
技術力もある。

ボロボロの金庫とは言え、低開発国では10倍以上の効果をもたら
す資金はある。

世界に対し、人間として高貴なことを行おうとする気概がない。

幸いアラブ諸国も、日本は、イスラム教の天敵であるキリスト教国
とは見なしていない。戦後の荒廃のなかから短期間で世界の一流工
業国になったことは、世界中の人が知り驚異に思っている。

貧困の根を絶つことは、長期的には世界の産業にとっても顧客が増
えることを意味する。日本企業、および世界のコングロマリットの
利益とも一致する。もちろんこうした計算で、難民支援が行えるも
のではないが。

米国の世界戦略の枠組みで、米国の肩の後ろから、世界を眺め米国
に小切手を切るだけではなく、自分の目で世界を見ることができる
自律がこの国にはできるのか。

それができなければ、この国は、またも、世界のどこからも尊敬を
受けない国民になる。国民すら、日の丸と自国に誇りが持てなくな
る。

それでいいのか。気概は、残っているのか。
残っているなら、発揮すべき時期でしょう。

ここから、お約束していた<CRM経営の本質を解く(第5部)>
です。

■3.ブランド・アイデンティティということ

前回の第4部では、ブランドによるロック・インについて書きまし
た。

送った直後、嬉しいメールが来ました。

<今回のマガジンは非常に参考になりました。ブランドには、縁が
無いものと思っていましたが、なるほどこのような考え方があるの
かと、まさに目からうろこです。今後とも、導きをよろしくお願い
します。(原文のママ)>

どうすれば、予算を使わず、もっと集客できるか、悩んでおられた
九州のクリーニング屋さんです。確かにブランドには、大手企業の
華やかなイメージがあり、中小・零細には無縁の世界に思えます。

しかし、要は、顧客にとっての価値をあらわす<ノレン>と考えた
らいいのです。そのノレンも、過去のものではなくこれから作るノ
レンと考えることです。どんなノレンを作るか、これがまさに企業
戦略の中核です。現代も、顧客が評価するものは江戸時代と変わり
ません。

ノレンの価値のことを、当世風の言葉で、「ブランド・エクイティ」
と言っている。どうしてこの種のことに、横文字が多いか。多く
が、米国のコンサルタント・学者が、共通的に利用できるものとし
て概念をまとめるからです。

さてここかブランド・アイデンティティ:Brand Identity>を解き
ます。

(1)ブランド・エクイティ(ノレンの価値)は、顧客サイドから
見る、評価された結果の価値であるのに対し、
(2)ブランド・アイデンティティは、トップと社員の仕事のやる
気を引き出すもので、会社側の戦略になるものです。

例えば、日産の再生プラン(リバイバル・プラン)にあたって、カ
ルロス・ゴーンが重視したのは、日産の社員の自動車への情熱、自
動車作りの魂に再び点火することでした。
単に、工場のリストラやコストダウンで、企業は再生しないのです。

彼はそのために、着任早々、自分でテストコースを疾走して見せ、
カー・マニアであることを示した。日産の社員の車好き、車作りの
魂に点火した。これがなければ、ゴーンも腕利きのリストラ屋で終
わる。

本田宗一郎のF1レース、盛田昭夫のトランジスタラジオ、テープ
レコーダーへの想いに通じるものです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<自己引用>

・トヨタは、トヨタ生産方式で「ブランド・アイデンティティ」を
作っている。
・小売りのウォル・マートは、「最低価格」と、物流の「クロスド
ック・システム」です。
・窮地に陥っていたIBMは箱モノ売りから、大転換をして「e-Bu
siness」で、ブランド・アイデンティティを再生した。
・かつての日産にとってブランド・アイデンティティを象徴したフ
ラグシップ・カー(旗艦車)は、天才 片山豊が開発した<フェアレ
ディZ(1973年)>だった。

http://www.cool-knowledge.com/0613nissan-Ghosn((2).html
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

お読みになった方が多いと思いますが、<鋭利なメスを持つ精神分
析医:カルロス・ゴーン>の第2部、ブランド・アイデンティティ
の一節です。

ブランド・アイデンティとは、トップと社員の魂に、火をつけるも
のを言います。

【昔日のダイエー】
ダイエーも、これがあった。ダイエーの魂は<よいものをどんどん
安く>でした。いつの間にか、よいものは高い、安いものは悪いと
なってブランド・アイデンティティが失われてきた。これが、企業
が内部崩壊に至る真の危機です。

父は、若いころから海釣りが趣味でした。プロ級の腕だった。道具
に凝ってはいませんでしたが、ダイエーの1960年代、破竹の勢
いで店舗を増やしているとき、「ダイエーは、釣り道具でいいもの
が、安い」と言っていた。なるほど、ここまで言う人がいるのなら、
ダイエーは伸びるだろうと思っていた。そんな時期も、あった。
いいものをどんどん安く、というブランド・アイデンティが発揮さ
れていた。

知人は言った。大学院を出てダイエーに入り回された職場が生鮮売
り場。毎日バックヤードで野菜を切った。<流通革命、流通革命>
と唱えながら・・・私は単に野菜を切っているのではない。流通革
命を推進しているとのアイデンティティ。

企業は、多くの人の協働をベースにする組織活動を行う。
協働には、やる気と魂に火をつけるブランド・アイデンティティが
必要です。

製品の差別化や差異化(現れたブランド・エクイティの1要素)は、
他の追随によって、競争優位がなくなることが多い。製品には寿
命があるからです。

例えば下請けネットワークを含むトヨタ生産方式を真似るのは困難
ですが、トヨタの1車種を真似て、価格を安くすることは比較的容
易です。

ある製品の差異化のみでは、一時的なもので終わり、競争で経営資
源は消耗することが多い。差異化を、ブランド・アイデンティティ
の域にまで昇華することが必要になる。

■4.ブランド・アイデンティティの構造

1991年にブランド・エクイティの概念を唱えたアーカー教授(
カリフォルニア大学バークレー校)は、顧客への<価値提案:Va-
lue proposition:『邦訳:ブランド優位の戦略』>に発展させ、そ
のために必要なブランド・アイデンティティの構造を明らかにして
いる。

▼ブランド・アイデンティティの構造

ブランド・アイデンティを構成する要素は以下の4項から考察でき
る。

(1)製品が持つブランド・アイデンティティ

製品としての属性(性質)によるブランド・アイデンティティ。
属性とは製品仕様と機能の差異性、品質の高さ、用途の差異性、サ
ービスの差異性、ユーザー特性の違いがもたらすブランドの価値。

(2)組織によるブランド・アイデンティティ

組織の属性によるブランド・アイデンティティ。
企業のネームバリュー、企業のミッション、企業イメージ、企業戦
略、企業のシステム、原産地がもたらすブランド価値。

(3)人がもたらすブランド・アイデンティティ

ブランドを象徴するパーソナリティ(広告で使うタレントも含む)、
ブランドと顧客の関係、トップキャラクター、社員のワークスタ
イルがもたらすブランド価値。

(4)シンボル化されたブランド・アイデンティティ

ビジュアル(視覚的な)イメージ、企業や製品、サービスから思い
浮かぶイメージ(メタファーや象徴)、および企業の伝統や名声が
もたらすブランド価値。

製品の物理的な属性に帰すことができるブランド・アイデンティの
みではなく、以上に挙げた、他の3つの要素、組織、人、シンボル
によるブランド・アイデンティティが加われば、ブランド価値は強
力になり、価値優位を長期間続けることができるものになる。

この4項は、わが社のブランド・アイデンティティが、競争他社と
の比較で、どの項目で強く、どの項目が弱いかを判定するために使
えます。本格的な、ブランド作りの基本4項を示すものです。

▼顧客に対する価値提案(Value Proposition)

顧客にとって、価値ある商品(有形のもの)、またはサービス(無
形のもの)と見なされるためには、どんな、価値の構成要素が必要
か?

それが、以下の3項です。

(1)機能的な便益がもたらす価値

製品やサービスによるブランド価値を提案することです。製品仕様
と機能の差異性、品質の高さ、用途の差異性、サービスの差異性、
ユーザー特性の違いがもたらす、顧客への便益です。

(2)情緒的な価値

あるブランドの商品の購買、サービスの利用が、顧客に「情緒的」
な満足をもたらすことを、情緒的な価値と言っています。商品の機
能的な面とは、分離される要素です。なんとなく満足感がある、と
いった感覚的、心理的なものです。

(3)自己表現の価値

ブランドや製品が、周囲に自己イメージを伝達する価値を持つこと
です。いわゆる、有名ブランドは、すべて、これを利用したブラン
ド価値作りを行っています。典型的なものはシャネラー、グッチャ
ーといわれる現象ですね。持っていること、身につけていることを
さりげなく密かに相手に伝える。さりげなさが、価値です。

この3つのブランド価値も、機能的な便益に、情緒的価値、自己表現
の価値が加われば加わるほど強力な、ブランド・ロックインになり
ますね。

以上、ブランド・アイデンティティを構成する4要素と、価値提案
の3要を見てきました。以上の、アーカー教授が提案する7つの概
念セットは、ブランド作りの、手がかりを与えてくれます。

繰り返し申し上げているように、ブランドは一部の有名企業の占有
物ではありません。街の書店でも、クリーニング店でも、花屋でも
、ソフトウエアサービス、卸売業、土木、建築でも必要なものです

価格という要素は、重要ではありますが商品の価値を取り巻く1要
素に過ぎません。
すべての企業が、他との<差異性の価値を提供できるブランド>を
作る必要があるのが、21世紀の、大競争時代です。

▼継続購買率、利用率をあげるロック・イン(Lock -in)の体系(再
掲)

1.親密さによるロック・イン
2.メンバーシップ・ロック・イン
 2.1 会員制ロックロック・インン2.2 ポイント制(ポイ
ントカード)
3.便利さによるロック・イン
 3.1 ワンストップ型
 3.2 継続補充型
4.ブランド・ロックイン
5.学習によるロック・イン
 5.1 学習プラス
 5.2 ベンチマーク・ラーンニング
 5.3 ラーニング・プロポジション
 5.4 ラーニング・アウトソース
6.コミュニティ・ロック・イン
 6.1 プロトコル連鎖型
 6.2 ノンプロコル型
7.シリーズ・ロックイン
 7.1 シリーズ型
 7.2 ステップアップ型

以上のまでで、<4.ブランド・ロックイン>を解きました。

次は、<5.学習による顧客のロック・イン>です。

■5.学習(ラーニング)によるロック・イン

学習とは心理学的な用語で、「繰り返し使ったり利用したりするこ
とによる慣れ」が、もたらすロック・イン(繋ぎ止め)の効果を意
味します。

特に、選ぼうとして選ぶわけではないが、
「なんとなく」慣れたもの、
安心できるもの、
信頼できる人が推薦するものを選ぶという作用です。

人間は、新しいものにはリスクを感じる保守的なところがあります。
安心できるものを選択することが多い。

この効果は大きいですね。特に、高額のものほど、顧客はブランド
・スイッチのリスクを感じます。過去に選んで安心できたものを再
び選択する傾向が強い。

ラーニング・プラス、ベンチマーク・ラーニンニグ、ラーニング・
プロポジション、ラーニング・アウトソースに分けることができま
す。

(以下、わが社の製品、サービスを思い浮かべながら、ヒントをつ
かむ姿勢で読むこと。ヒントやアデイアが浮かんだら、その場で書
き留めておくこと)

▼ラーンニング・プラスの要素

ラーニング・プラスとは、その顧客がその製品やサービスに慣れて
しまったために生じる、継続購買、または継続使用の効果を言いま
す。

この効果を作るには、企業側が意図的に、同じ製品とサービスを継
続することが必要になる。いわゆる<定番化>です。

【商品戦略の根幹の設計図】
企業の商品戦略とサービス戦略では、
(1)変わらないもの(長期定番)と、
(2)変わるもの(短期定番と、その都度の非定番)を、明確に分
離する必要があります。
(実は、これが商品構成の、最初の基本です。)

成長しない企業は、定番(60%)と非定番(40%)の一線が、
曖昧で、すべて変わったり、いつまでも変わらなかったりする。こ
の方法は、作業量とコストが上がり、ロスが多くいつまでも、利益
が出ないのです。

定番の量に比例して利益が出る。しかし、定番だけでは、新しい顧
客がひきつけられない。常に変化する部分を、40%は持つ必要が
あるのです。

【ラーニング・プラス】
顧客は、「自分の選択が間違っていないことを常に確認していたい
」という心理的本能を持つ。

例えば、時計のロレックスは、いつも一流誌のタイムやニューズ・
ウイーク等に、同じ広告を出します。これは新しく買う人をひきつ
けるという効果より、買った人を安心させる効果を、意図的に狙っ
ているのです。一流ブランドが、等しくとる方法です。

ロレックスを持っている人は、その広告を見て、多額のお金をだし
た自分の購買が間違っていなかったことを、確認する。買った後の
人の広告注目度のほうが、買う前の人より高いのです。

【コンピュータのアプリケーションやOS】
コンピュータアプリケーションやOSでは、このラーニング・プラ
スが、強く作用します。一旦使ったOSやアプリケーションは、な
かなか変えることができない。変えるときは、互換性が必要になる。

しかし、一方では、新しい機能や、別のソフトが常に付け加えられ
ないと、ユーザーは次第に離れていく。このバランスが、ソフトウ
エアビジネスの勝負です。

マイクロソフトは、次のバージョンの予告を、まだそのソフトの影
も形もない時点で約束し、発表します。この意味はなにか?

ユーザーが現在感じているバージョンでの機能的な不満を、次は解
消しますとの約束によって、ユーザーをつなぎとめる(ロック・イ
ンする)目的のものです。
ここが、マイクロソフトが、短期間でソフトウエアの巨人になれた
秘訣です。

ビル・ゲーツは言います。

<この20年間は、信じられないような冒険の日々だった
『ビル・ゲーツ未来を語る』:ASCII出版>

500ページの本の、この最初の1行を読んだとき、私は胸が熱く
なる感覚を覚えました。なぜ冒険だったか? ビル・ゲーツはでき
てもいない、できないかもしれないものを、ユーザー、顧客に約束
をしてきたからです。

毎回、断崖のがけっぷちに立つ決断です。
退却は、マイクロソフトの死を意味する。
先に進むしかない。

われわれは、彼の成功を見て、幸運があったと言います。それは、
傍観者の見方に過ぎない。当事者は、どんなに障害が発生しても、
ネクスト・バージョンの約束を果たしてきたのです。

ソフトウエアの開発で、このことが、どんなに難しいことか、どん
なに膨大な作業とコストが必要か、SEの方はわかるはずです。

まったく新しいソフトを作るほうが、よほど簡単。
バージョンアップには、信じられない手間がかかる。
これを継続できるかどうかが、ソフトの命です。

ビル・ゲーツの次のチャレンジは、HTMLの次世代、XMLとWeb
を使った次世代ネット、<.NET:ドット・ネット>の普及構想
です。これは、データの受け渡しでシームレスな処理を実現しネッ
トワークの革命になる。

▼ベンチマーク・ラーンニング

ベンチマークとは、他を計る基準になるものを言いますが、経営的
な意味では「優れたモデル」との比較、採点での改善手法を言いま
す。

ここで言うのは、マーケティング的な翻案で、「オピニオン・リー
ダー」の影響力効果を言います。

【本質】
あの人が使っているから間違いがない、あの人なら信頼できるとい
うことがもたらすロック・インの効果です。
特に、新しいものを購買するときは、自分から見て信用できるモデ
ル、優れたモデルが、それを使っていることが、購買決定やブラン
ド・スイッチ、継続購買に効果を及ぼす。

【例】
米国の、最近の有名な例では、米国にマーサ・スチュアート(59
歳)という(普通の)主婦がいます。

彼女は、自宅で作った料理のケータリング(宅配)のビジネスから
開始し、料理、園芸、手芸、ホーム・ファッション、DIYで、次
々に、生活の提案をした。2000年現在で、年商300億のビジ
ネスをまで拡大させたのです。

彼女は、米国の主婦から、等身大のどこにでもいる近所の主婦と見
られている。日常に密着した生活提案というビジネス分野のパイオ
ニアです。風体はいわゆるアメリカおばさんです。

瀕死だったKマートと1997年に提携し、「マーサ・スチュアー
ト・エブリディ」の寝具、タオル、クッション等(まとめてホーム
・ファッションという商品カテゴリー概念)で、Kマートの売り場
を生き返らせるほどのブランドパワーを発揮したことは有名です。

(日本でこれに近いのは、一味違った差異化商品を提供し、熱烈な
ファンを持つ通販の「カタログハウス」でしょう)

いろいろな商品が溢れていて、どれを選択すべきかわからないとき、
このベンチマーク・ラーンニングは、効果的になる。

▼ラーンニング・プロポジション

ラーニング・プロポジションは、「親密さのロック・イン」に近い
ものがあります。「顧客をよく知って」提案する方法です。

【データベース・マーケティング】
データベース・マーケティングと総称される、顧客の商品購買歴(
RFMI)から、同様のグループを作り、次に買う確率が高い商品
やサービスを予想して、DMやポイントカードを使い提案する方法
があります。

「個客」の商品購買歴を、購買額、頻度の高い「個客」グループと
比較すれば、以下の6つの取りこぼしが見えてきます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 ・ライフ・ステージ・マーケットからのとりこぼし
 ・アップ・セリング・マーケットからのとりこぼし
 ・クロス・セリング・マーケットからのとりこぼし
 ・アフター・セリング・マーケットからのとりこぼし
 ・顧客と企業の相互学習マーケットからの取りこぼし
 ・顧客の紹介利益効果の取りこぼし
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

今度、IY堂も、過去の購買歴から推測する予測商品と、ポイント
割引を組み合わせたサービスを始めます。

企業と「個客」の関係が、<One to Any>から<One to One>に変
わりつつあるのです。これは、今後のキー戦略の一つになる。

生命保険に限らず、マネーのライフプランの提案も、あらかじめ決
めた規格商品を販売する方法に加えて、
(1)「個客」に、最適商品のポートフォリオ(選択組み合わせ)
のセットを提案する、(これがマス・カスタマイゼーション)
(2)「個客」の資産運用、家族、予算状況に合わせて、商品その
ものの設計をする、「カスタマイゼーション」の提案方法がある。

こうしたカスタマイゼーションは、従来は、手間とコストがかかっ
て大衆相手には、できなかった。

パーソナルコンピュータを、「個客」の目の前で操作し、条件を入
力することで、即座に、生命保険の販売というセールスの観点では
なく、資産運用のライフプランという観点でのマス・カスタマイゼ
ーションができるのです。

スイスで発達したプライベート・バンキングというビジネスがあり
ます。資産家の、生涯設計を行うビジネスです。子供の教育プラン
や、住宅、生命保険、資金運用、投資、税務の全領域にわたって、
個別に専門家がアドバイスや購入の仲介までする。今は、預託資産
がおよそ3億円以上ですが、これが1億円になり、1000万円に
なる日も近いのです。

商品価格の低下だけが、ビジネスではない。それは商品中心経営か
らくる誤りです。CRM経営の観点に立てば、ビジネス・アイデア
やモデルは、無限の広がりをもつ。

これが、サービス化経済の、本当の意味ですね。
だれもが、有能な秘書と専門家を使えるようになる世界、それが、
21世紀の生活です。

▼ラーニング・アウトソース

ラーニング・プロポジションが進むと、顧客は、すべてを専門家に
任せてしまったほうがいいと考えるようになる。
それが、ラーニング・アウトソースの段階です。

先のプライベート・バンキングも、信頼関係ができれば、アウト・
ソースにまでいたる。定期的に、計算書が回ってくる。顧客は、電
話で要求を出すだけでいい、という関係です。

ここでは、顧客自身による商品の探索コスト、選択コスト、判断コ
ストはゼロになります。

卸売業(またはメーカー)と、店舗の関係では、SCMの1形態で
あるVMI(Vendor Managed Inventory:ベンダーの下流在庫管理)
という方法があります。

VMIは、
(1)店舗は商品を選択せず、専門家であるメーカー・卸に任せる。
(2)店舗とメーカー・卸はWeekly Meetingで相互調整する。
(3)メーカー・卸は、売り場の一定面積、または商品枠を預かっ
て、
(4)店舗でもっとも売り場効率が高くなるような展示を行い、
(5)在庫管理・展示管理を行う、という戦略同盟です。

メーカー・卸は、ここでは、店舗を商売相手の顧客とは見なくて、
最終消費者を、店舗と共通の顧客と見る。だから戦略同盟(目的を
一つする同盟)になる。

このVMIも、店舗との必要データ交換のネットワークが前提にな
るのです。

アウト・ソースに至ると、ロック・インは完全になりますね。
<相手の利益が自分の利益>というWin-Winの関係の樹立と維持を行
うが、アウト・ソースの成立要件です。

■6.シリーズ・ロックイン

シリーズ・ロックインは、連続モノ、続きもの、コーディネートセ
ットによって、顧客をロック・インするものです。

ファッション、有名ブランドに見ることができる方法です。特に有
名ブランドでは、生活的に言えば、無意味な部分まで、ブランドの
魅力に顧客をロック・インします。

有名ブランド商品のビジネスは高度に完成していて、ヒントが多い
のです。この観点でブランドショップに入ると面白い。買わなくて
も、きれいなハウスマヌカンが丁寧に応対してくれるので、楽しい
です。

大阪駅前のヒルトン・ホテルの横に、ヒルトンプラザというブラン
ドショップ街があります。先日、ブランド中のブランド、エルメス
の店に行くと、傘を売っていました。

価格が5~6万円くらい。私なら、雨が降ったら濡れるのがもった
いなくて、畳んでしまいそうになる価格です。あるいは、スーパー
で買った500円の傘をさし、エルメスの傘は濡れないようにもっ
て歩くとか。ここまでいけば、お笑いです。さりげなくエルメスの
傘をさせる人は見上げたものです(笑)

さすがに、買う人は少ないようです。持っている人、だれかいます
か?
ここまできたらマニアのホンモノです。例が極端ですが、これがシ
リーズ・ロックインの極致です。全部揃えたいという欲望で、ロッ
クインする。

一般化すれば、ファッションでは、以下のロックインの方法をとり
ます。広くシリーズ・ロックインの手法としてまとめることができ
ます。

(1)コーディネート・ロックイン
組み合わせることによって、コーディネート(調和)し、全体価値
をあげるシリーズ。もっとも一般的なロックインです。

(2)新商品ロックイン
4半期の季節ごとの新作、新商品を出すことによって、連続的にロ
ックインする方法。

(3)シーゾナブル・ロックイン
四季の変化に合わせた季節商品を出すことで、継続的にロックイン
する方法。

(4)ジェネレーション・ロックイン
顧客のジェネレーションの変化に合わせ、商品部門を成長させるロ
ックイン。例えば、20台の団塊ジュニアが、30台になったとき
、30代の購買に合わせ、家具を含め住まい関連の商品を増やす方
法。
(これは、今、無印良品がとっています)

次は、7項目(最後)のステップアップ・ロックインです。

■7.ステップアップ・ロックイン

次第に、一度購買した顧客に対して提案する商品のグレード(正確
には「商品クラス」と言います)を、次第に上げていく方法です。
自動車セールスで方法化されています。

典型が、〔カローラ(20台)→マーク2(30台)→クラウン(
40台)〕でしょうか。

ファッションでは、GAPグループの例があります。
価格帯で以下のような切り分けがある。
(1)ロワー・ポピュラー価格帯のジーンズ・ファミリーカジュア
ルはOLD Navy 
(2)ポピュラー価格帯の、ユニセックス・カジュアルファッショ
ンはGap 
(3)ミドル価格帯の、ビジネス・カジュアルを含めればBana
na Republic 

OSや、ソフトウエアのステップアップも、これに含まれます。
入門レベルから、専門レベル、高級レベルへのステップアップです。

従来、特に80年代までは、どの世代も新規の顧客が増える(普及
率の増加需要と、買い増し需要がある)ことが前提でしたから、こ
のステップアップ需要は、高額品の車とか生命保険でしか用いられ
ませんでした。

今後は、あらゆる消費財で顧客を長期間維持することによるステッ
プアップ需要を、わが社の主力商品部門で、どう取り入れるかが重
要な戦略になります。

以上で、ロックインの7項の解説を終わります。
ビジネスは、やることだらけに思えてきたはずです。

体系的に見ると、全体がよく見えるのです。

最初に注意しましたが、CRM経営では、
(1)手段の森に迷わず、全体見通しをつけて、
(2)そのうえで、戦略(重点的な順序)を決め、
(3)徹底して実行することが必要です。

ひとつひとつが、重要な戦略になります。業種や業界特有の、ノー
ハウを付加する必要も出てきます。

大切なことは、21世紀は、<商品中心の経営>から、<顧客が中
心になる経営>にシフトするということです。ここでまとめたCR
M経営の体系が、その意味で、今後のあなたの会社、および個人の
仕事を根底から思考し、戦略を立てる際のツールになれば、幸いで
す。

■8.ご案内

【ご案内1:ロスアンジェルス先端流通業研修ツアー】

2001年11月7日から10日の、米国研修ツアーの件ですが、
先ほど(28日)、あるソフトウエアベンダーの15名の団体の予
約がキャンセルになって、15名の空きができました。(予約は実
は、あのテロ事件の前でした)

参加してみたいと思われる方は、参加エントリー受け付けOKです
から、お申し込み下さい。

スケジュールと内容・費用の詳細は、↓以下のページに載せていま
す。
http://www.cool-knowledge.com/010924Daikibo-tero-no-ato.html

【案内2:一般公開講演会】

(1)東京公開講演会

10月12日に日本IBMの主催で、一般参加が可能な「次世代進
化フォーラム」の講師をつとめます。
会場:東京ヒルトンホテル(時間:13:00~14:30)
テーマ「これからの有効な情報共有化と組織の課題」

数日前、申し込み人数が300名に達したとの連絡を受けましたの
で、空きがあるかどうか不明ですが、空いていれば、以下で申しこ
みができます。(↓入場料は無料です)
http://www-6.ibm.com/jp/gto/shinka/tokyo-1.html

(2)仙台公開講演会のお知らせ

10月25日は、午前10時~12時まで、仙台国際ホテルで、同
じくIBM次世代進化フォーラムの、基調講演を頼まれています。
まだ、申し込み受付にはなっていないようですが、同じページで、
もうすぐ案内があると思います。これも入場は無料です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【ビジネス知識源プレミアム読者アンケート】

1.テーマと内容は興味が持てるか?
2.理解は進んだか?
3.疑問点や質問点は?
4.その他、感想等
5.差し支えない範囲で読者の横顔情報があると助かります。

コピーして、メールに貼りつけ、記入の上送信してください。

※本マガジンの、「購読サンプル」としての、友人・知人・同僚・
部下・上司・取引先への転送は、自由におこなってください。
立ち読みしないと、本は買えないですよね。(笑)
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

 送付先:   yoshida@cool-knowledge.com

 著者: 吉田繁治  systems research ltd.
 購読または解除: 
http://premium.mag2.com/reader/servlet/Search?keyword=P0000018

<CRMシリーズ:CRM経営の本質を解く(第5部増刊)>

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

Comments are closed.