6月の米朝首脳会談への提案(1)
Written by admin on 2018年5月7日 – 21:00
9日間の大型連休が終わり、仕事始めのような気分の方も多いと思 います。テーマは、わが国の根本的な安全保障にかかわる、米朝首 脳会談の行方、特に核廃絶の合意方法に関する提案です。 北朝鮮の核とミサイルは国の基盤にかかわる脅威です。「攻めてく ることはない」という希望的な観測の上に、われわれの経済と生活 があります。駐留軍である米国の核が、北からの攻撃の抑止力にな っていることを、国民に改めて意識させたのです。 日本国憲法は軍隊と攻撃を禁じています。しかし法の面では「防衛 は憲法以前の自然権」であると解釈され、正当防衛の権利はあると されています。自衛隊の存在根拠になっているのは、自然権である 自衛権です(自然権としての自衛権)。 自然権は、実定法である憲法の規定になくても生まれながらに人間 がもつ権利とされるものです。英国のジョン・ロックやフランスの ジャン・ジャック・ルソーなど、生命、健康、自由、財産について 自然権を認める思想(まとまった考え方)があります。自然権とし て、軍隊ではあっても、防衛しかしない自衛隊が認められたのです (単独防衛論の法的な認定)。 50:50くらいで国内世論の対立がある「集団的自衛権」は、日本と 友好関係にある外国に対する攻撃も、自国が攻撃されたとみなして、 自衛隊が反撃する権利です。集団的自衛権は、15年9月の「安全保 障関連法」の成立で認められています。 憲法学者209名に対する、集団的自衛権へのアンケート(回答数 122名:58%)では104名が憲法違反とし、15名が憲法違反の可能性 があると答えています。違反ではないとするのは2名、無答が1名で す(朝日新聞の調査:15年7月)。こうした反対の多さから、安倍 政権の「集団的自衛を認めるための憲法改正論」が出ているのです。 わが国の憲法9条での「戦力保持の禁止」は、米国が、無条件降伏 した日本が再び戦争をすることのないように武力を持たせないこと が目的でした。 前文には、戦力をもたない根拠が書かれています。翻訳の奇妙な日 本語です。 「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇 高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と 信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」 [原文]We, the Japanese people, desire peace for all time and are deeply conscious of the high ideals controlling human relationship, and we have determined to preserve our security and existence, trusting in the justice and faith of the peace-loving peoples of the world. 冒頭の「We, the Japanese people」は、いかにも米人が書いた表 現です。日本人ならこうした表現はしません。ここでのjusticeは 翻訳の公正より、正義でしょう。 平和を愛する人々が、戦争を起こさないことを信頼することを根拠 に、軍隊を保持しないということです。他国への信頼とは「頭の中 の願いであり、祈り」です。ここから日本の平和論の、神学論的 (観念論的)な性格が生まれています。 米国は敗戦国のドイツ・日本・イタリアに対しては、「米軍が核兵 器で守る」ことを約束し、核兵器を持たせなかったのです。前方展 開の米軍がもつ核兵器が、防衛の具体的なものでした。 核保有国は米国、ロシア、英国、フランス、中国、インド、パキス タン、イスラエル、北朝鮮の9か国です。ドイツ、イタリア、オラ ンダ、ベルギーには、NATO(北大西洋条約機構)での合意に基づき、 米軍が核兵器を配備しています。日本の米軍も核装備しています。 イラン、シリア、ミャンマーも核開発をしていることが濃厚とみら れています。 核兵器と開発技術は闇市場で売買されています。北朝鮮の核とミサ イル開発には、約700の軍事企業が集積地だったウクライナの、ソ 連崩壊後にお金に困った技術者が関与していると言われます。 冷戦終結のあと、北朝鮮は1993年と2003年に、NPT(核不拡散条 約)を脱退し、2006年、2009年、2013年、2016年、2017年には核実 験を行っています。人道的な観点に立たない限り、NPTが、無差別 大量殺人の兵器である核保有を禁じる根拠はないからです。 プラハ演説ではオバマ大統領は、広場をうずめた数万人に向かい 「核をもち、核を最初に使った国として、核のない世界を目標にす るつもりでロシアと強制力のある条約の交渉する」とその決意を示 したことからノーベル平和賞をもらっています。 米国大統領として初めて訪れた広島では、「恐怖の論理から逃れ、 核のない世界を主導する責任がある」とも述べたのです(2016年5 月)。 北が核開発をしたきかっけは、冷戦終結後、中国とロシアが韓国と 友好国になり、中国とロシアが守ってくれないかもしれないと「生 存の危機」を感じたことからでした。 金体制を存続させることが核の目的です。今回も、米軍の「斬首作 戦」をもっとも恐れているといわれます。テロ風の暗殺戦略です。 国内で、金正恩が恐れるのは、GDPの20%を使っている軍事予算の 削減や粛清から来る軍の反乱です(注)日本の軍事予算はGDPの0. 93%、中国が1.91%、米国は3.5%です(2017年)。 2018年5月現在、北朝鮮は、10~20の完成した核爆弾をもつと観測 されていますが、すでに60基をもつというリポートもあります(米 国防情報局:17年12月)。 なお米国は7100基、ロシアは7500基、英国215基、フランス300基、 中国250基、パキスタン100基、インド100基、イスラエル80基の核 弾頭と推計されています(米科学者連盟2015年4月1日現在)。 認めたくはないことですが、現実の世界では、核兵器が外交的な政 治力の基盤です。現代でも、政治の延長にあるのが武力であり、そ れが無差別大量破壊の核兵器だからです。 金正恩の北朝鮮は、核を完全廃棄することはないと見ています。焦 点になるのは、普通では核を廃棄しない北朝鮮に、どのように、核 廃棄の決定をさせるか、です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <Vol.378:6月の米朝首脳会談への提案> 2018年5月7日:無料版 【目次】 1.南北首脳会談の合意 2.2017年の北朝鮮の核実験 3.不明なこと 4.トランプ大統領は、軍事費を拡大した 5.米国の軍産複合体 【次号】 6.CVIDをどう可能にするか 7.CVIDの妥協点も見えてきたが・・・ 8.北朝鮮がCVIDを受け入れ、米軍が韓国から撤収することの可能性 9.米朝首脳会談で、核廃絶の方法が合意に達しなかった場合 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■1.南北首脳会談の合意 朝鮮の南北首脳会談が、連休前の4月27日に行われ、日本の安全保 障に致命的な関係がある北の核については、「完全な非核化を通じ て、核のない朝鮮半島を実現する」としています(共同声明:日本 語訳:3.の(4)項)。重要な点は、「朝鮮半島の非核化」という 条件です。 韓国自体は、核をもちません。駐韓の米軍には、(1)核を搭載し たミサイル、(2)洋上の空と戦艦の核ミサイル、(3)潜水艦の核 ミサイルがあります。核のない朝鮮半島とは、米軍と北朝鮮がとも に(同時に)、朝鮮半島の核兵器をなくすことを含意しています。 (注)ただし、もっと重要な「時期と方法」はありません。文在寅 大統領が、米朝首脳会談のために残したのか。 両国で合意された共同声明を字義通りに読めば、 ・北朝鮮が核を廃棄すると同時に、 ・米軍は韓国を撤収することになります。 韓国の文在寅(むん・じぇいん)大統領は、親北とされてはいます が、問題は米軍の撤収までを方針にしたのかということです。在韓 2万8500人の米軍の撤退は。韓国だけでは決めることができません。 米国の意思に拠らねばならない。韓国には、米国の民間人が20万人 います。 沖縄の米軍の核ミサイル(日本政府が公式に容認:09年)も、北朝 鮮と中国を向いているので、共同声明に盛り込んだ北の主張の筋で は、沖縄の米軍の核装備まで含まれることになる可能性が高いので す。 米軍は、沖縄に2.5万人、本土に約1万人が駐留しています。予算が 約5兆円の自衛隊は、26万人です。韓国は、日本2.5倍の66万人です。 人口が2500万人の北朝鮮の兵士数は、韓国の2.1倍の140万人です。 世界の兵士数では中国(299万人)、インド(273万人)、アメリカ (149万人)についで4位です。ロシア(136万人)より多い。 金正恩は「先軍政策」としての軍事優先の予算で国を貧困化させて います。北朝鮮の1人当たりGDPは、今は韓国の1/40です。 北には未発掘のレアメタル、金、ウラン鉱石があるともいう。ウラ ンには触れていない韓国統計庁の発表では金2000トン、鉄5000億ト ン、マグネシウム鉱石60億トン、無煙炭45万トン、銅290万トンで す(2013年)。時価では、6.4兆ドル(685兆円)相当です。ウラン は可採埋蔵量で400万トンというのが定説です。 貧困な国土ではない。原油掘削前の19世紀の中東のように、開発さ れていないだけです。 「共同声明」は、米軍の極東からの引き揚げを、北の非核化の条件 にしている可能性が高い。「朝鮮半島の非核化」だからです。以上 のように読むと、武装解除と融和ムードの中で行われた共同声明は、 金正恩体制を守ることを目的に、核とミサイル開発を行ってきた北 の勝利宣言に等しいものでした。 ■2.2017年の北朝鮮の核実験 2018年の1月1日には、金正恩(きむ・じょんうん)委員長は、事実 かどうかグレーですが、「核と弾道ミサイルの開発は完了した」と 述べています。 この日から、18年2月の、韓国で開かれた平昌冬季オリンピックへ の、妹の金与正(きむ・よじょん)の笑顔での参加をシンボルに、 韓国との融和政策が始まっています。 続く5月の卓球の世界選手権(スウェーデン)では、準々決勝で突 然、南北が合同チームを組んで戦わず、協会はそれを認め、準決勝 で日本の女子チームと戦っています。南北の融和を目指す南北首脳 会談のあとだったからでしょう。 結果は3-0で日本が勝ちました。伊藤美誠、石川佳純、平野美宇の 3人です。中国との決勝では、1-3で無念にも敗れましたが、46年の 王者に迫る力はつけています。5人のチームの平均年齢が18歳と若 く、まだ伸びるので、次は勝つ可能性が高い。過去とは違い、微差 だったからです。仕事上のきっかけがあって、世界卓球を見るのも、 楽しい趣味になりました。 金正恩委員長は、その前の4月20日に、核・ミサイル実験を中止し、 北部の核実験場を閉鎖すると宣言しています。電撃的な展開です。 ところが、中国科学技術大学の研究チームは、それに先立つ2017年 9月に北朝鮮が最大規模の核実験を行ったとき、東北部の万塔山に ある豊渓里地下核実験場が、爆発の衝撃の大きさで崩壊したと発表 しています。 閉鎖したのではなく、崩壊の事故で使用不能になったというのです。 2006年から17年までの過去6回の核実験は、すべて豊渓里地下核実 験場で行われてきたのです。 豊渓里が崩壊して修理不能なら、1年や2年は、核爆弾の実験はでき ない。核とミサイル実験を自主的に停止するように見せ、実は、で きなくなったのかもしれません。 核開発は国家の最高の機密情報です。不利な事実が北朝鮮側から明 らかにされることはない。しかし金正恩委員長の豊渓里実験場をや めるという発表からして、崩壊は事実かもしれない。この推計があ るにせよ、金正恩は、実験はやめても、過去に開発してきた核の保 有により、北朝鮮の国際的な格が、習近平主席とサシで交渉できる くらいに上がったと考えているのです。 前術のように新たに開発しなくても現在10~20、あるいは60基の完 成した核爆弾をもつとされています。問題は、ミサイルに搭載でき るくらい小型化し高性能になっているかどうか。日米軍は不明とい い、北は完成したと言っています(18年の正月)。米国すら確かめ るすべはない。 2017年までは、金正恩が米国大統領との会談を幾度希望しても、叶 わなかった。「核と長距離ICBMの開発」を脅威に感じ、トランプが 首脳会談に応じるのなら、金正恩の国際的な格が上がったことにも なるでしょう。 ■3.不明なこと 6月に開かれる米朝首脳会談で、北の非核化に、どういった条件を つけて合意するか、全く不明です。 クリントン女史を押し立てていた「軍産複合体(ネオコン)とその 言論部である大手マスコミ」と、トランプ大統領が敵対していたこ とは広く知られています。大手マスコミが、今も「反トランプ」の 姿勢をとりつづけているのは、このためです。ロシアゲートを取り あげ、「トランプはロシアの傀儡」というのもこのひとつです。 マスメディアでは、何を取り上げるかに意思が現れます。活字では 「編集するデスク」が、TVでは番組の編成が、重点を決める権限を もっています。報道は、重点を置く情報で、国民の受ける印象が変 わります。メディアは、国民を誘導できる情報権力をもっています。 まさにメディアの本質は、何を、大きく取り上げるかというメッ セージです(マクルーハン)。 ネオコンは、ブッシュ政権そのものでした。その代表がイラク戦争 を仕掛けたチェイニー副大統領です。 しかしトランプは、ブッシュ後のオバマ大統領(任期8年)を引き 継ぎ、「軍事的な覇権の放棄(極東では、沖縄や韓国を含む米軍の 前方展開からの後退)」を方針にしていました。オバマが使った 「世界の警察官の役割をやめる」という表現で行われていたのです。 ネオコンの表の総帥がチェイニー、裏の総帥は、元極左のトロッキ ストだったアービン・クリストルです。極右と極左は、しばしば通 底します。読売新聞のナベツネ(哲学科)も、共産党にも入党して いた左翼でした。 ■4.トランプ大統領は、軍事費を拡大した ▼財政赤字を拡大しても、軍事予算は増額された しかし、その後の事態は入り組みます。2018年の政府予算では、減 らされてきた軍事予算が$7000億(75兆円:+$600億)に増額され たのです。 増額された$600億は、6.5兆円です。26万人の自衛隊を擁する日本 の国防費が5兆円(2018年度)です。その1.3年分が増額分です。 30万人くらいの米軍増強に相当するものです。 比較すれば、中国の国防費は1兆元(17兆円:軍隊229万人)であり、 予算では日本の3.4倍、米国(同157万人)の約1/5です。国防費は、 各国の軍事的な意思を表すものです。 米国の軍産複合体(ペンタゴン+ハード産業+マスコミ)は、軍事予 算の増額を「北朝鮮の核開発がもたらした特需」として歓迎しまし た。NASAに象徴される軍事技術は、航空機・通信・AI・コンピュー タ・ロジスティクス・化学・医薬・工業材料の、あらゆる産業技術 の、先端に位置しています。 TCP/IPによるパケット単位の分散通信であるインターネットも、米 軍の通信網(ARPANET)だったのです。コンピュータも、開発の当 初から、弾道を計算するための軍事用でした。 わが国では、米軍の核とミサイルが抑止力という防衛にあたってい ます。まだ廃棄できていない核兵器の世界では、核で防衛しない限 り、国家を守ることはできないからです。 核を持たないドイツも、核をもつ米軍・英軍・フランス軍が連合す るNATO(北大西洋条約機構)で守られています。1990年の冷戦の終 結後も、核兵器の世界は変わっていません。 【米国の軍産複合体】 トランプは、ブッシュ前々大統領(実質的な大統領は、ネオコンの チェイニー副大統領)のように、米国でもっとも強い政治力をもつ 軍産複合体と、現在は融和しているのではないかということが、予 算の増額とシリアのミサイル攻撃から見えるのです。 軍にとって「活動を拡大するための予算」は、何より重要なもので す。日本での、叛乱軍だった2.26事件が起こったのは(1936年)、 蔵相の高橋是清が「インフレを抑えるための軍事費の削減」に着手 したからです。軍隊も、マネーで動きます。 【シリアへの、米軍のミサイル攻撃】 そしてシリアへの、ロシア軍を注意深く避けたミサイル攻撃(105 発:4月13日)です。「アサド政権が化学兵器(塩素ガス:死亡21 人)をダマスカス郊外のドゥーマー市で使ったという人道的な罪」 が名目でした。 これに対しロシアとアサド政権は、「事件は、英国の支援を受けた ホワイト・ヘルメットによる捏造」と非難しています。米国防省の 報道官は、「いろいろな情報があるが、これについては、今は話し たくない(ニューズ・ウィーク誌)」というものでした。否定して はいないのです。 英国の秘密警察(MI6)は、ロシアの元スパイの偽装殺人未遂も行 っていたことが明らかになっています。英国はロシア製の神経ガス が使われたとしましたが、「英国の犯行だった」ことも明らかにな っています(セルゲイ・スイクリバリ氏と娘のユリアさんへの神経 ガス事件)。 英国は古来「目的物を得るとき、迂回路をとる外交」が得意です。 諜報機関の秘密警察であるMI6が、迂回路の諜報活動を行う役割で す。 戦闘の開始の際は、世論を喚起する目的で、真偽が明らかにならな い事件が捏造されるのは、普通にあることです。今回も、可愛い幼 児が苦しむ写真が使われています。1990年の湾岸戦争のとき、15歳 の少女(ナイラ)の議会証言が使われましたが、捏造だったことが、 明らかになっています。 米国は、シリアがもつ核と見なされる大量破壊兵器は、北朝鮮が技 術輸出して作ったと考えています。シリアにミサイルを撃ち込むこ とで、北朝鮮への先制攻撃をデモンストレーションしたのかもしれ ません。金正恩に向かい「これをやるぞ」と威嚇するものかもしれ ない。 【議会とCNN】 トランプが、習近平が米国訪問をしているときに決定したシリア攻 撃に対し、米議会は称賛し、CNNも「これでトランプもようやく米 国の大統領になった」と報じています。 ■5.米国の軍産複合体 軍産複合体の戦略(金融のウォール街も含まれます)に、トランプ が乗ったことの証明がシリアへのミサイル攻撃だったからです。ト ランプは軍産複合体と一体化したのか。この点が、今も当方の疑問 として残っています。 昨年、ワシントンに行ったとき、米国の国益のための戦争を称える 記念碑の多さを見て、「ワシントンは軍事都市だった」と直感しま した。世界の都市にない特徴が、ワシントンにはあります。 英国との独立戦争(1775~83年)、内戦の南北戦争(1861~65年)、 そして第一次世界大戦(1914~18年)、第二次世界大戦(1939~ 45年)、朝鮮戦争(1950~13年)、唯一の敗戦だったベトナム戦争 (1962~69年)、第一次から四次までの中東戦争(1948~73年)、 パナマ侵攻(1989~1990年)、湾岸戦争(1990~91年)、ソマリア 内戦(1992~95年)、ボスニア・ヘルツェゴビナ(1994~95年)、 ハイチ介入(1994~95年)、コソボ紛争(1998~99年)、アフガン 紛争(2001年~14年)、イラク戦争(2003~11年)、リビア内戦 (2011年)、シリア内戦(2011年~)、ISIL戦争(2014年~)、ア フガン紛争(2015年~)と米国は直接または関与して、間断のなく 戦争を続けています。特に、冷戦後の、1990年代からは12回であり、 日常的です。これが、オバマが言った世界の警察官。 [未確認情報ですが・・・]現在の北朝鮮には、米軍の戦略を知るロ シア軍と中国の人民解放軍が、すでに配備され、米国の北の先制攻 撃は事実上不可能になっているとも言われます。先制攻撃をすれば、 中国とロシアからも反撃を招くからです。 【世界の大勢は、北朝鮮を承認(ただし核兵器の承認ではない)】 北朝鮮と国交のない国は、世界の36か国です(世界の15%)。東ア ジアでは日本、韓国、台湾だけです。中国とロシアはもちろん、 ASEANの大国ではインドネシア、フィリピン、マレーシア、インド、 パキスタンなど大多数が国家として認め、国交をもっています。 石油を産する中東のほとんどの国と、北欧州、東欧州、西欧(英国、 ドイツ、オランダなど主要国)、そしてアフリカの諸国も、同様で す。米国が経済制裁と言っても、北朝鮮には、隣国の中国がパイプ ラインで石油を送り続けています。 米国と同様に「孤立したテロ支援国家で、人道・人権侵害をする悪 の国」とする、米国や日本の報道とは違い、世界の大勢(85%の 国)は、北朝鮮を国家として認めています。ただし、100人規模と も言われる、日本人の拉致(らち)のような、人道に悖(もとる) 犯罪を国家の意思として行い、幹部も虐殺してきた国です。 6月に予定された米朝首脳会談(場所は未定)で、米国が求める北 の核廃絶がどのようなものになるのか、不明です。 南北首脳会談のような、「朝鮮半島の非核化宣言」の共同声明では、 意味がない。核廃絶の時期と、方法が明示され、米朝で合意されね ばならないからです。 以下、約15ページあるので、次号として、続いて送ります。 いったんは、ここで失礼します。See you soon! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【ビジネス知識源:感想は自由な内容で。 以下は、項目の目処です 】 1.内容は、興味がもてますか? 2.理解は進みましたか? 3.疑問点、ご意見はありますか? 4.その他、感想、希望テーマ等 5.差し支えない範囲で、あなたの横顔情報があると、テーマ選択 と内容記述の際、より的確に書くための参考になります。 気軽に送信してください。感想やご意見は、励みと参考になり、う れしく、読んでいます。時間の関係で、返事や回答ができないとき も、全部読みます。共通のものは、後の記事に反映させるよう努め ます。 【著者へのひとことメール、および読者アンケートの送信先】 yoshida@cool-knowledge.com 購読方法と届かないことに関する問い合わせは、ここにメール → reader_yuryo@mag2.com ■1. 新規登録は、最初、無料お試しセットです(1か月分):月中 のいつ申し込んでも、その月の既発行分は、その全部を読むことが できます。最初の1ヶ月間分は、無料お試しセットです。その後の 解除は自由です。継続した場合に、2ヶ月目分から、課金されます。 (1)『会員登録』で支払い方法とパスワードを決めた後、 (2)登録方法を案内する『受付メール』が送ってきて、 (3)その後、『購読マガジンの登録』という3段階の手順です。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ <929号:米国のわずかな長期金利変上昇が 大きな意味をもつ経済> 2017年2月28日:有料版 【目次】 1.米国金利の上昇という要素をどう見るか 2.リーマン危機で下落したデリバティブ証券の一般論 3.宝くじと全く同じものがオプション権の価格 4.本質的に無理な証券が、強欲銀行が作ったデリバティブ証券 5.日本の長期金利が2.5%に上がると金融危機と財政破産 6.わずかな金利の変動が大きな意味をもつ低金利の時代 7.2018年の米高の長期金利の上昇(10年債の利回り) 【後記】 <930号:簡潔に解いた、ブロックチェーンの仕組み> 2018年3月7日:有料版 【目次】 1.サトシ・ナカモトは誰かという問いは、今の仮想通貨にとって、 無意味ではあるが・・・ 2.論文の内容(1):インターネット上の電子通貨 3.第一段階:秘密鍵と公開鍵によるデジタル署名 4.第二段階:分散元帳のブロックチェーンによる認証 【後記】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【↓会員登録と解除の、方法の説明】 http://www.mag2.com/howtouse.html#regist 登録または解除は、ご自分でお願いします。 (有料版↓) http://www.mag2.com/m/P0000018.html (無料版↓) http://www.mag2.com/m/0000048497.html ■2.解約していないのに、月初めから、有料版メール・マガジンが 来なくなったとき(このメールが当方によく来ます)。主な原因は 2つです。 ▼原因1:登録しているクレジット・カードの有効期限(期間は数 年)や登録が切れてないか、調べてください。 もっとも多いほとんどの原因は、クレジット・カードの期限切れで す。お手間をかけかけますが、「新しい有効期限とカード番号」を 再登録してください。月初めに送った分の再送を含み、再び届くよ うになります。 以下のページの「マイページ・ログイン」から、メールアドレスと パスワードでログインし、出てきた画面で、新しい期限と番号を再 登録します。 ↓ https://mypage.mag2.com/Welcome.do 特にクレジット・カードに関する問い合わせがあれば、ここで。 → https://contact.mag2.com/creditcard ▼原因2:メールソフトが、頻繁に自動更新されているため、時折、 メール・マガジンが不特定多数への「迷惑メール」とされることが あります。 ↓ 該当のメールにカーソルをあてて右クリックし、出てきた迷惑メー ルの項で、「送信者を、差し出し人セーフリストに追加」すれば、 元に戻ります。 ■3.メールアドレスの変更 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