生鮮食品の流通改革が進んできた
This is my site Written by admin on 2013年9月15日 – 09:00
おはようございます。7年後の東京オリンピックが決定し、列島中
が湧いている感じがします。

その日、空港で搭乗を待つため、カウンターの前で座っているとき、
後ろの席から、次のような会話が聞こえてきました。
                              *

「決まってよかったわね。佐藤真海さんの、スピーチには泣いたわ。
高円宮妃久子さんも、滝川クリステルも、みぃーんな、完璧だった
よねぇ」

<私がここに立つのは、スポーツで救われたからです。・・・19歳
のとき、私の人生は一変しました。・・・痛みを感じ、数週間のう
ちに骨肉腫で脚を失ったのです。

過酷なことで絶望の淵に沈みました。でもそれは、大学に戻り陸上
に取り組むまでのことでした。目標を決め、それを乗り越えること
に喜びを感じ、新しい自信が生まれてきました。

2011年3月11日、津波が故郷の町を襲いました。6日間、行方が分か
らなかった家族を見つけ出したとき、自分の個人的な幸せなど、国
民の深い悲しみとは、比べものにはなりませんでした。

私はいろいろな学校からメッセージを集めて故郷に持ち帰り、私自
身の経験を人々に話しました。食糧も、持って行きました。ほかの
アスリートたちも同じことをしました。

私達はいっしょになって、スポーツ活動を準備し て、自信を取り
戻すお手伝いをしました。そのとき初めて、私はスポーツの真の力
を目の当たりにしたのです。

新たな夢と笑顔を育む力。
希望をもたらす力。
人々を結びつける力。

200 人を超えるアスリートたちが、日本そして世界から、被災地に
およそ千回も足を運びながら万人以上の子どもたちをインスパイア
しています。

私達が目にしたものは、かつて日本ではみられなかったオリンピッ
クの価値が及ぼす力です。そして、日本が目の当たりにしたのは、
これらの貴重な価値、卓越、友情、尊敬が、言葉以上の大きな力を
もつということです・・・・(佐藤真海(さとうまみ)さんのス
ピーチ:抜粋)>

TV中継を見ていて、動かされたのは、膝から下を切り落とされたあ
と、「目標を決め、それを乗り越えることに喜びを感じ」というく
だりでした。

目標というもののもつ力です。目標・・・経営もこれです。ビジョ
ン(未達のものへの願望)を決め、それを目標にして、達成のため
の行動をする。真正の、切実になった目標は生きることと達成へ勇
気を、与えます。生きることでも、目標を作ること。

・・・高円宮の気品のある所作と、福島の被災地支援へのお礼の言
葉を聞き、真海さんの、目標と達成そしてスポーツの力のスピーチ
で泣き、「東京に決まった。10票以上を加えたかも知れない」と感
じたのです。聞いた人が本当のメッセージを感じるものだったから
です。

IOCは、招致をめぐる賄賂や接待のスキャンダルに懲り、公式には、
プレゼンテーション重視で選好すると決めていました。今回、日本
からの、隠れた賄賂はなかったと信じたい。

ただし、安倍首相が言った「原発の汚染水は、コントロール下にあ
る」というのは、とてもまずかった。

ドイツなど海外の新聞は、福島の汚染水の問題を、一斉に攻撃しは
じめています。核燃料に触れるか、またはタンクから漏れた汚染水
が混じった地下水が1 日に300トン海流に流れ出ていることは、海
外紙も報じています。核燃料は地下100メートルにあるともいわれ
ます。東電は、「お手上げ」になったとして、非難の矢面に立つの
がイヤなため逃げていた政府に委ねたのです。

問題になるのは、「コントロール下にある」と首相が言い切ったこ
とです。本当にコントロール下にあるなら、高濃度の汚染水を海域
に流したのは、東電と政府が意図して行い続けてきたことだとなる
からです。

知らないため、言い切ったのか? 経産省からの報告を知らないこ
とはあり得ません。知っていて、「海外向けだから」と嘘を承知で
言ったのか? 

安倍首相が、国際的にも重要な問題について、承知で、このような
嘘を言うなら、今後の政治で、この性格が障害になるときが来ます。
「米や農業は、TPPに対し関税の聖域として、交渉に参加できる」
というのも、嘘だからです。政府の信用崩壊にすらつながることで
す。

東京オリンピックは、54年前でした(1964年)。当時のGDP(国内
総生産:商品とサービスの付加価値生産額の合計)は、29.5兆円。
現在(名目480兆円:13年6月) の16分の1でした。

当時は、00年代の中国のような高度成長で、世界で当時は最高速だ
った東海道新幹線も完成しています。国中が、設備投資の時代でも
あったのです。

東京都は、2020年オリンピックの設備投資波及効果を3兆円と見積
もっています。IOCの目(「華美にしない」)をにらんだための、
控えめな数字でしょう。6兆円はあるかも知れません。

ただし日本経済は54年前に比べ、金額が16倍も大きくなっているの
で、オリンピックの開催効果も、GDPの1%程度と小さい。ロンドン
オリンピック(2012年)は、英国に、165億ポンド(2.6兆円)の経
済効果をもたらしたという(40%はロンドンのみ)。定量的には、
たいしたことはなかったのです。

しかし問題は、日本人の気分。1998年の金融危機以降、気分が沈む
ことが多かった。日本人は、「共感できる目標と、目標達成の方
法」があるとき集団的な達成に湧きます。これが日本人の力かと思
うくらいすごい。オリンピック開催は、その役割を果たすでしょう。

空港の待合室で耳にした、60歳台に見える、豊かそうな夫婦の会話
の続きです。

「オリンピックって言ったのは、最初、石原都知事だったよね。前
回は落ちて、非難ごうごうだった。でも偉いもんだねぇ。今度は、
成長戦略で、お台場にカジノをもってくることが、決まったらしい
よ。」
「これから経済は、よくなるんですか?」
「株は、二、三日は上がるかな。そのあと、下がるから、下がった
あと買っておけばよか。どんどんやらんとね。そうせにゃ、良くな
らん。」・・・どこかのドラッグストア・チェーンの社長夫妻に見
えました。
                              *

・待望だったオリンピックが決まり、
・消費税増税後の、景気(買い物と投資)の落ち込みを防ぐための
公共投資(補正予算5兆円~)が言われるようになって、10月1日の
消費税増税は、ほぼ決定した感じがしてきました。

公共投資での財政赤字の拡大は、国債の増発です。これは「異次元
緩和(毎月7~8兆円の、円の増発)」を言う日銀が買いとればいい。

消費税の決定も左右する株価の不安要素は、FRBの9月17日、18日の
FOMC(連邦公開市場委員会)での、量的緩和第三弾(QE3:月間8.5
兆円のドル増発)の、縮小です。

今月から縮小するなら、毎月1兆円($100億)減らして、向こう8
ヶ月間でQE3を停止ということになるでしょう。これは当初からの
約束だった、2014年央はQE3の停止と符合しています。

2012年の9月にはじまり、年間ベースでは$1兆(100兆円)のドル
を増発してきたQE3の縮小を決定する確率は70%と見ています。米
国株と不動産に、バブル価格の気配が見えるからです。

当方、今年初めから、消費税の増税は、1年は先送りされると見て
いました。安倍首相は、明らかに、浜田宏一氏の、「先送り」の助
言を入れる感じがしていたからです。

しかしその後、9月になってからの政治の雰囲気は、「予定通りの
上げ」です。1年先送りしても、実行の日がすぐ来るので、おなじ
ことだということになったのでしょうか。

本稿のテーマは、ひさしぶりに流通です。

商品流通の面では、1990年代中期から、コスト適地生産を図ったSP
A型流通が、勃興していました。

SPAはわが国の造語であり、Speciality store retailer of Privat
e label Apparelの略です。専門店チェーンの商品の、プライベー
ト・ブランド化を意味します。その典型はアパレル(衣料)ではユ
ニクロ、家具・ホーム・ファッションでは、ニトリです。製造コス
トの最適地(中国が多い)で生産して、コンテナ輸送し、国内の店
舗で販売する流通モデルです。小売業がこれを行う点に特徴があり
ます。

「流通革命」と言われるものが、このSPAです。従来の商品製造と
流通を、小売側から変えて行く。

【SPA型のユニクロ】
『ユニクロ』は、12年8月期の9ヶ月間の売上が7435億円、経常利益
は1188億円(売上比16%)。通期の連結では、1兆1030億円の売上
に達しています。国内の店舗数は853店(13年8月)です。1店では、
8億円平均の売上です。

国内の全アパレル需要は、10.7兆円とされます。ユニクロのシェア
は5.5%です。ユニクロのようなSPA型は、商品の売価に比較して製
造原価が低いため、売上比の経常利益率の高さ(16%)が目立ちま
す。売価に対する工場の出荷原価は15~30%、輸配送と販売マージ
ンが70~85%と高いためです。ユニクロ売価が1980円のシャツで、
製造原価の平均は400円(約20%)でしょう。

【SPA型のニトリ】
このSPAの家具版である『ニトリ』は、2013年2月期で売上高3487億
円、経常利益621億円(売上比18%)です。ここもユニクロ同様に、
売上対比の経常利益率が、小売業としては、極度に高い。

家具業界(家庭用、オフィス用)の売上は、小売金額で1.5兆円く
らいです。ニトリは、全国需要の20%のシェアに膨らみました。

(注)1.5兆円の家具と比較すると、国内の家電市場は8兆円くらい
です。世界の家電は$5500億(55兆円:2011年)です。

中国で約60%、アジアで40%を製造し(出荷原価2万円)、国内の
店舗ではその3倍の6万円くらいで売る経営モデルです。製造原価が
33%、流通マージンが67%くらい。店舗数は286店。年平均30~35
店(10~15%増)を新設しているため、全国で見ることができるよ
うになっています。

【世界的にはIKEA】
ニトリに先行したモデルは、世界ナンバーワンの家具チェーン、
『Ikea(イケア)』です。本社はスウェーデン。世界の38ヵ国に28
0店(従業員12万7000人)を擁(よう)し、年商$231億(2.3兆
円)です。

巨大店で、1店当たりの年商は100億円近い。IKEAは、コスト適地の
海外生産をするSPA型では、世界のチェーンでもっとも早かった。
大阪・神戸にもそれぞれ1店があります。

週末は巨大な駐車場の入れないくらい、客が多い。価格は、「これ
が日本の価格?」と感じるように安い。立派なダイニングテーブル
が2万円とか。ただし、組み立てです。あれこれを1万円買うと一抱
えの荷物になります。日本の中の、米国IKEA価格です。日本のIKEA
は、欧州IKEAより、米国IKEAにより近い。

店舗の雰囲気、家具、デザインは、まるで米国IKEA風で、日本風に
変えたところは一点もない。21世紀の世界では、国情の違いが大き
かった住宅の面で、世界が共通文化になってきたからです。

【米国の大手チェーンはSPA型】
ファッションや住関連に限らず米国の大手チェーンストアは、ユニ
クロやニトリのように、1980年代から、小売業がコストの適地で生
産をして、価格が高い地域で売るSAP型流通です。

GAPは、ユニクロが、自社の到達モデルと位置づけ、方法を模倣し
たものです。米国と約15年の時間差で、米国流のSPA型流通になっ
てきました。なお米国の流通では、アパレルや家具ではほぼ100%
が、食品でも60%以上は小売が商品企画をし、製造の委託をしてい
るPB商品です。

【生鮮の流通改革】
2000年代の後記、ほぼ、リーマン危機の08年ころから、日本でも、
相当な勢いで進んできたのが、生鮮食品(青果、精肉、鮮魚)にお
ける生産者直結型の、流通です。

1995年からの、アパレルのSPA流通のような「流通革命」とも言え
ます。本稿は、これをテーマにします。

なんだか、地味で、華々しくはない。閑散としている市場(いち
ば)を訪ねるとうら寂しくもなります。しかし金額と量は多く、わ
れわれの生活に、密接に、しかも大きく関与していることです。

流通は、普通、見えない部分です。
小売チェーンの幹部でも、知らない人が多い。

(注)本稿は、以下で、有料版の本文も載せました。参考のために
読んでください。
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<299号:生鮮食品の流通改革が進んできた>
                 2013年9月15日

【目次】

1.生鮮三品の、市場(しじょう)のスケール
2.日本型流通だった生鮮食品
3.卸売市場の縮小
4.仕入枠の契約と自社物流
5.市場(いちば)内でも「セリから相対取引」へ
6.相対(あいたい)取引の増加→生鮮流通の変化
7.集荷卸と仲卸の退潮・衰退

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■1.生鮮三品の、市場(しじょう)のスケール

生鮮三品(青果、魚、肉)の国内市場は、小売金額で約15兆円(1
世帯2.6人当たりで30万円/年)もあり、あらゆる商品の中で、もっ
とも金額が大きい。

食料の市場(食品、飲料の原材料、及び外食の原材料)は、約30兆
円(小売金額)とされます。このうち50%の15兆円が、生鮮三品で
占められています。

二人以上の世帯の平均消費支出額は、28.6万円です。このうち食料
は支出の構成比24%の6万8000円(外食1万2000円を含む)です。こ
のうちの生鮮三品は、食品支出の半分を占める3万4000円でしょう。
(総務省 家計調査:2013年7月分)

人口1人当たりで言えば
・食料が23万円(月間2万円:外食を含む)、
・そのうち生鮮三品が12万円(月間1万円)です。

(注)増え続けている1人世帯を含む全世帯平均では、消費支出が2
4万円、食料支出は5万8000円です。

食料への支出以外を、金額が大きい順に言えば、

交通・通信        4万2000円(14.5%)、
教養・娯楽        2万9000円(10.1%)、
光熱水道費        1万9000円( 6.6%)、
住居費            1万8000円( 6.3%)、
家具・家事用品    1万3000円( 4.5%)、
保健・医療        1万 3000円( 4.5%)、
衣服・履き物      1万 2000円( 4.2%)、
教育                  8000円( 2.8%)
その他消費        6万3000円(22.0%)です。
(注)2013年7月
http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/index.htm

平均的な世帯所得が増えない中での消費税の増税は、家計の財政の
悪化になるため、世帯は生活防衛として、税で増える支出分(5%
の消費税で月間1万4000円)を減らすことに向かいます。
(注)消費税の上げは、2014年4月が3%、2015年10月が2%の予定
です。

▼一次産業の、生産規模の零細

わが国の農業、漁業、畜産業の特徴は、生産規模の零細さです。農
地で言えば、面積は456万ヘクタールあります。1ヘクタールは1万
平米(100メートル×100メートルの土地面積)です。

わが国の一軒の農家当たりの、平均的な経営面積は、2.3ヘクター
ルです。米国が、170ヘクタールです。日本の農家の、74倍の広さ
です。

EUは、耕作面積が1農家当たり14ヘクタールと比較的狭い。それで
も日本の農家の、6倍です。EU内でも、ドイツは日本の25倍、フラ
ンスは23倍、英国は35倍の1農家当たりの面積です。オーストラリ
アは日本の1300倍という農家当たり耕作面積で、比較になりません。

欧州と米国では、食品小売の大手チェーンストアが、大規模生産の
農家から直接に仕入れる「直結流通」が進展してきました。

たとえば野菜では、採れた直後に、4度Cの冷蔵車に入れ、鮮度を保
って店舗まで直結流通する仕組みです。生鮮の、直結型コールド・
チェーン(冷温でのロジスティクス)と言っています。わが国では、
まだこのコールド・チェーンは整備されていません。

▼欧米型の流通

〔大規模農家との契約〕
          ↓
〔冷温のコールド・チェーン物流〕→〔食品スーパー〕→顧客購買

米国の食品スーパーチェーンに行くと、生鮮食品(野菜、果物、食
肉、乳製品、飲料)が、特に安く感じる原因は、2つです。

(1)    大規模生産の農家、畜産
(2)    コールド・チェーン物流

欧州と米国の食品スーパーにとっては、生鮮の流通も、アパレルの
SPAのように、コールド・チェーンの買い取りによって、プライ
ベート・ブランド化した商品です。

(注)米国は、鮮魚は品揃えが少ない。世界の1人当たりの魚の消
費量は16kgですが、日本人は65kgであり世界平均の4倍です。世界
の全漁獲量の30%くらいを日本人が消費します。

わが国の食肉は、牛5.9kg、豚11.5kg、鶏11kg、鶏卵16.5kgであり、
合計47.9kgの消費です(年間1人当たり:09年)。

米国では、牛肉だけでも1人当たり45kgの消費です。他の食肉で80k
g。合計で125Kgであり日本人の約3倍です(05年)。欧州が85kgの
食肉消費です。中国は1人50Kgであり日本人並みです。

■2.日本型の流通だった生鮮食品

わが国では、農家、漁業の生産規模が歴史的に零細で、家業型の八
百屋・魚屋も零細な小売業だったため、「セリをする卸売市場(い
ちば)」を経由した生鮮食料の流通でした。

この中間流通は、流通の規模が小さいとき生じる在庫リスクをカ
バーする仕組みももっています。

▼生鮮の日本型流通

〔生産者集合〕
     ↓
〔卸売業者〕→〔卸売り市場(いちば)〕→〔仲買、仲卸によるセ
リと配送〕→〔小売業・製造業・外食産業〕→顧客購買

【流通費用】
一例を挙げると、たとえば、トマトの農家出荷原価は35円くらいで
しょう。これに農家から集荷する卸売業と、市場(いちば)でセリ
をして、店舗配送する仲買、仲卸の多段階のマージンが、合計で30
~35円くらい加わります。

店舗は、店舗に配送もしてくれる仲卸業から65円から70円で仕入れ、
1個100円で販売する。値入のマージン率は、売価の30~35%です。

しかし、店頭で売れ残った生鮮の、賞味期限切れでのロスが少なく
とも3~4%、いろんな理由での価格割引が5%くらいはあるため、
小売業の正味マージンは20%から25%に減少します。

このため食品スーパーにとって、最も売上金額が大きな生鮮部門が、
営業利益面ではスレスレの黒字か、多くは赤字でした。利益は、鮮
度管理が要らない加工食品のグロサリー(乾物的な食品)で上がっ
ていたのです。

食品スーパーの生鮮(野菜、果物、鮮魚)の仕入は、「旧来型の市
場流通」、つまり、「集荷卸→セリ市場(いちば)→仲買・仲卸に
よる配送」の仕組みに乗った仕入でした。

▼米国型の、直結仕入の売り場

5年くらい前でしたか、果物・野菜・鮮魚の中間流通システムを調
べ、競争力ある食品スーパーは、米国のように、農家からの直接の
集荷と直結仕入を志向すべきであると講演で訴えたことがあります。

そのとき記憶に残るのは、大手GMS(日本型量販店)やスーパーの
バイヤーが、方法の質問に来たことでした。大手スーパーも、旧来
の「市場(いちば)システム」にのった商品調達をしていたからで
す。

【偶然の発見】
ある農協系の食品スーパーで、開店後1時間で、その朝入荷した商
品が全部売れてしまう売り場を見ました。棚は10坪(33平米)くら
いの狭い面積でしたが、年商は1.5億円(1坪当たり売上1500万円)
を、はるかに超えていました。7年くらい前だったでしょうか。

「ここはどんな売り場ですか」と、空(から)の棚を見ながら訊ね
ると、「農家が、その日の朝採れた野菜や果物を、もって来るんで
す」ということでした。規模の小さな「直結仕入」でした。

店舗の中には、仔細に見ると「売れる部門、売り場、商品」があり
ます。顧客ニーズに合っているから、伸びている。その商品の方法
を書拡大する。

それが、市場規模15兆円生鮮では、「生産者からの直結調達」の部
門、商品でした。生鮮のPB化、及び、生鮮の国内SPA化でもありま
す。

小売市場の規模が約6兆円(生鮮のうち40%)もある野菜では、輸
入より、国内の生産が、「商品価値=品質÷価格」での競争力があ
ります。

近郊栽培であるレタスの生産量で日本1の長野県川上村では、農家
世帯当たりの年収(経費を引く前)が2500万円です。農家の駐車場
にメルセデスという感じ。所得が高いため当然に、若い世代の農業
従事も多い。ロジスティスを整備すれば、小売売価6兆円の野菜で
は、日本の農業は競争力があるからです。

▼ロジスティクスの進化

流通で直結型をとれば、日本の農業の振興にもなります。野菜の品
質が劣化しないように、採取直後に4度Cに冷蔵する冷温輸送を普及
させるべきです。これによって、消費者は採れたての美味しい野菜
を食べることができます。商品価値(品質÷売価)が高まります。

この点で言えば、畑で製造された野菜(半商品)を、店頭の商品に
するには、産地直結の冷温ロジスティクスという「一種の製造過
程」が必要です。

00年代に回転寿司が規模化し、安くて美味しくなったのは、養殖魚
と輸入冷凍魚の、速度化革命が起こったためでもあります。

アマゾンでも、この1年、ロジスティスの速度化と、調達・配送の
地域ネットワークが図られています。都市部では午前中に注文した
本が、その日の夕方に届くことも多い。ロジスティクスは、産業の
要です。トヨタも、DELLにも似た部品のロジスティクス産業です。

ロジスティクスは、「需要者が必要なものを、過不足のない適量で、
必要なときに、リードタイムの最短で届ける」という意味です。

わが国の小売総額15兆円の生鮮には、このロジスティクスの革新を
図るべき分野が大きく残っているということです。なお、インター
ネット販売も、ロジスティクスの最速化が、成功条件です。

まだ実験的ですが、FT紙によるとロンドンでは、スマートフォンな
どからネットでの顧客からの受注後1時間以内で、宅配を完了するF
AST STOP というデリバリー・システム(事業名:「Pocket Sho
p」)が事業を立ち上げようとしています。

これから、世界的に、e-Logisticsの方法で家庭用の小口配送の速
度化と低価格化が進みます。(注)e-Logisticsは、受注データを、
シームレスに(直接)、集荷と配送に使う、全体システムを言う。
http://www.pocketshop.com

■3.卸売市場(いちば)の縮小

1980年代まで、わが国の生鮮食品(野菜、果物、水産)の流通では、
75%~85%は、卸売り市場を経由するものでした。生産者直結は、
限定されていて「ほとんどが、市場(いちば)経由の流通」だった
のです。

全国の中央卸売市場(いちば)は、47都市で、76ヵ所です。それと
は別に地方の卸売市場が1207ヵ所あります(2009年)。これらの卸
売市場を経由する流通額は、以下のように減少しています。

()内は、わが国の全流通に対する卸売市場のシェアです。(農水
省:卸売り金額ベース)

           1996年      2006年       2013年推計
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
青果       4.5兆円     3.5兆円       3.0兆円
           (75%)    (65%)      (60%)
水産       4.3兆円     3.0兆円       2.0兆円
          (70%)     (62%)      (55%)
食肉       0.5兆円      0.4兆円      0.3兆円
           (15%)     (10%)      (7%)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(注)こうしたデータの常として、農水省にも、古いものしかない。
2013年分は、過去の傾向から、当方が推計しています。食肉は、も
ともと、上の表のように卸売り市場(いちば)経由の流通は少ない。
市場流通分は、少ない量でも買える小規模な料理店用が主です。

2013年時点で、
・青果(野菜+果物)では、市場需要の30%が、
・水産では35%が、食品スーパーによる直結集荷、直結仕入に変わ
ってきたと言えるでしょう。

中央卸売り市場の卸売業(企業単位)や仲卸の出荷額は、青果は10
年間で10%、水産は30%減少するペースです。

従来は、市場に付属するこうした卸売り業者(集荷卸、仲卸)が、
(1)価格が不定な生鮮商品の価格形成機能、
(2)代金決済機能、
(3)集配機能、
(4)商品情報の発信機能を果たしていました。

ここが、食品スーパーによる直接調達に変わってきているのです。

■4.仕入枠の契約と自社物流

大手小売チェーンが、
・DC(Distribution Center :常備在庫の保管型物流)や、
・TC(Transfer Center:通過型物流)という、サプライチェーン
型の自社物流を開始しはじめたのが、2000年以降です。

(注)それ以前の小売物流(RDC等)は、窓口問屋方式が多かった。
店舗のPOSデータによる、引っぱり型物流がサプライチェーン・ロ
ジスティクスです。この方式は、わが国では2000年以降です。

1995年頃から、米国チェーンが行っていた、POSデータ(アイテム
別販売データ)をベースにした、下流からのサプライチェーン型ロ
ジスティクスの紹介があり、その5年後から、大手チェーンが開始
しています。

・品目別販売のデータベースにより、何がいくつ売れるか、週間な
ら±15%くらいの誤差範囲で、予測することも可能になった。
・販売データが、仕入(発注)の週間、月間の契約枠になり得る。

これによって、スーパーチェーンのバイヤー(商品担当)が集荷卸
と相対(あいたい)で、週間の買い取り数のメドを示せるようにな
ってきたのです。

▼流通のコストダウンは、商品価値を高めるため

小売の、発注契約と物流が、直結調達の条件になります。この直接
調達では、従来の「集荷卸→セリ市場→仲買・仲卸による配送」の
コストを、ほぼ半減することも可能になっています。

これが、商品価値を上げます。
〔商品価値=商品の機能・品質÷売価〕です。

こうした仕入のコストダウンによって、売価が20%下がって(0.8
になり)、商品価値が20%上がると、その品目の売れ数は1.5倍く
らい増えます(1.25の2乗)。売上単価0.8×売れ数1.5で、売上額
は1.2倍です。これが、売上と利益のディスカウント効果です。

ニトリとユニクロの経常利益率が、売上対比で15%と、小売業にし
ては破格に高い理由は、「同じ機能・品質では、競争上の売価が低
く、売れ数が多い」からです。

この理由は、競争相手が、顧客から見て、ニトリやユニクロの商品
価値の水準に至っていないからです。

競争相手が、類似のことができるようなると、ニトリとユニクロの
経常利益率も、3~5%程度に下がるでしょう。

■5.市場(いちば)内でも「セリから相対取引」へ

市場(いちば)の重要な機能は、生産者から卸が集荷した生鮮食品
に、仲卸が、セリで価格をつけることでした。

セリの価格は入荷が多ければ下がり、出荷が多ければ上がっていた
のです。従って、市場のセリの仕組みでは、多く仕入れることが価
格面での有利さをもたらしにくい。少量取引を前提にしたものが、
わが国の市場の仕組みだったのです。市場の、卸のマージンは、後
述するように政府が統制していました。

チェーン型食品スーパーの仕入量は多い。セリの仕組みは、少ない
量の購買と、零細な流通(物流)を前提にしたものです。

市場への入荷量より多く仕入れるスーパーが生じると、価格は上が
ってしまいます。食品スーパーにとっても、個々の店舗が、1品目
当たりで少量の仕入を行うときは、このセリの仕組みが好都合でし
た。

食品スーパーに、小規模なローカル・チェーンが多いのは、生鮮が
市場流通であった時代(1990年代まで)は、1品目当たりの仕入量
(=販売予測量)が少ないときでも、不利にならない仕入ができた
からです。

各地に分散した市場(いちば)では、大量に買うことの利点は、な
かったからです。市場では商取引(セリ)と、現物は一致していま
した。

小規模な農家の生産物を卸が集荷し、市場で、一定していない生鮮
の品質や大きさを見て、個々にセリをし、小規模に流通させるのが、
市場のシステムです。

■6.相対(あいたい)取引の増加→生鮮流通の変化

集荷に市場を経由する流通であっても、量を多く仕入れる食品スー
パーは、仕入量が増えれば上がる構造である、セリ出た商品を買う
のではなく、集荷卸との相対(あいたい)取引を求めるようになっ
てきました。

入荷した商品を、その都度、個別に、セリで価格を決めるのではな
く、あらかじめ決めた量か、それに近い量を、あらかじめ契約した
価格で買う取引です。

他の人は参加できないので、これを「相対(あいたい)」取引と呼
んでいます。古い市場法では、差別になるということから、禁止さ
れていたものです。

現在は、市場(いちば)を経由した取引でも、1990年代までは違法
だったスーパーの相対(あいたい)取引が主流になっています。

個品のセリは、スーパーの、定常的な、アイテム品揃えに合わない
からです。このため、政府も、実態に合わせ「市場で相対取引も認
める法改正」を1999年に行っています。

2010年度の中央卸売り市場(いちば:全国72ヵ所)では、従来型の
セリ取引は、
・青果(果物と野菜)で17%に減り、
・水産物では20%に低下しています。
理由は、市場流通でもセリではなく、スーパーによる「相対(あい
たい)取引」が増えたからです。(農水省)

多く仕入れると価格が上がっていたセリとは違い、あらかじめの数
量契約がはいる「相対取引」では、契約数量を大きくすれば、契約
価格が安くなることが多い。

地域で多くの店のドミナント・チェーンを作った、セントラル・バ
イイング型のスーパーが、「**等級の玉ねぎを、今週は5000個」
というように発注を入れています。卸は、この発注を受けて、農家
や倉庫からその量を出荷します。

(注)大手チェーンでも生鮮のアイテムの全部を、こうした直結調
達にできることはありません。販売量が少ない生鮮品目も、残るか
らです。店頭では20%の品目で、80%の売上です。80%の品目は、
20%の売上でしかない。こうした販売量の少ない品目は、従来型の
市場流通です。

・出荷が最初にあって、それにセリで価格がついて流通するという、
旧来の上流からの流通が、
・店舗で売れる予測数をまとめて発注し、物流するという「ロジス
ティクス」の仕組みに変わってきたのです。

商品の外形や品質ではわからない。
しかし流通面では、商品が変容したのです。

生鮮が、米国型の、店舗からのロジスティクス物流に変わりつつあ
ります。2008年以降、この動きが加速しました。理由は、商品価値
が高まってスーパーの売上が上がったからです。

小規模な取引に適したセリに依存していた、個店仕入の、ほぼ10店
以内のローカル・スーパーが、生鮮での商品価値の優位を次第に失
って、2012年や2013年は軒並みといっていいくらい業績(売上、営
業利益、生産性)を低下させています。

地方ではスーパーの倒産やM&Aが増えています。なし崩しに延長さ
れている金融円滑化法案の支援資金で、何とかもっているという店
舗も多い。

生鮮での、商品価値(=機能・品質÷価格)の優位は、スーパーの
デスティネーション性を決める命です。

デスティネーションは、目的来店性。その商品があるために、顧客
が来店する目的になる部門や商品群です。食品スーパーでは、生鮮
と総菜です。

■7.集荷卸と仲卸の退潮・衰退

前述のように、全国の中央卸市場は72ヵ所、地方卸市場は1169ヵ所
あります。市場の合計は、全国に1241ヵ所です(農水省)。

セリと相対(あいたい)を加えた取引金額は、中央卸売市場が4.1
兆円です。1ヵ所当たりで570億円の集荷、出荷額です。内訳は青果
2.0兆円、水産物1.8兆円です(卸価格:2010年)。

1998年の6兆円に比べて、12年間で1.9兆円(32%)減っています。
理由は、市場(いちば)外の、食品スーパーと生産者の、市場を通
さない直結調達の増加です。

地方卸市場は3.0兆円で、そのうち青果が1.3兆円、水産物が7000億
円です。

1998年の4.7兆円に比べ、同じく12年間で1.7兆円(44%)減ってい
ます。市場(いちば)外の、食品スーパーと生産者の直結調達の増
加が、減った理由であることは、規模が大きな中央卸売り市場と同
じです。

2012年度は、市場に集荷する青果卸の約30%が赤字で、そこから買
う仲卸の60%が赤字経営になっています。水産物では、80%の卸が
赤字という。食品スーパーの、旧来の市場機能に依存した仕入が、
減ってきたからです。

なお、こうした市場(いちば)の卸業者のマージン(委託手数料と
いう)は、過去は、全国一律に決められていました。これは一次産
品で自由競争をさせない仕組みの一環です。野菜の卸マージンは8.
5%、果物7.0%、水産物5.5%、食肉3.5%でした。

この法定マージンは2009年から廃止され、現在は、自由化されてい
ます、しかし、自由化されたあとも、この委託手数料は高止まりし、
自由競争は働かず、統制時代と同じです。理由は、生鮮の市場に関
与している卸の売上が減って、経費率が高くなっているからです。

市場の集荷卸は、JA(農協)に対して、「出荷奨励金」を払うとい
う風習も残っています。出荷する農協に、仕入れる卸がリベートを
払うという、他の業界では考えられない逆転が残っているのです。

食料が不足していた時代は、売り手が強く、配給してやるという風
な、売り手市場だったからです。

生鮮の市場(いちば)経由流通が、10年で30%や40%も減った最大
の要因は、大手食品スーパーの市場離れ、つまり、直結調達が進ん
できたからです。

市場(いちば)経由の生鮮流通は、1品目当たりで少量の調達には
便利でも、多く買うと高くなることも多いという、矛盾があったか
らです。少量流通と在庫リスク回避が前提であるため、卸の多段階
の仕組みなり、合計の流通費用も高かったからです。

更には、まだ小規模ですが、イオンアグリ創造のように、スーパー
が農園をもって生産、物流、加工、販売まで一貫して行うモデルも
作られつつあります。

一次産業(農業や漁業)+二次産業(加工)+三次産業(物流と販
売)を合わせて、語呂合わせのように、第6次産業ともいう。

ともかく、耕作面積が狭く零細な農業であり、零細な漁業だから政
府が保護し、規制しなければならないという、農林省の政策の前提
が、完全に間違っていたのです。

【後記:】
新著『これからの5年』を出版したビジネス社が、日経新聞や読売
の全国版で、かなり大きな広告を打ってくれています。先日、ある
ホテルでの朝食のとき新聞を眺めると、広告に自分の顔が出てきて、
びっくりしました。アマゾンのカスタマー・レビュー等を、ぜひご
覧下さい。

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