断崖の前の株価上昇か?(後編)
This is my site Written by admin on 2023年6月4日 – 18:00
2023年3月の米国銀行危機のあと、2万7000円付近をつけた日経平均
(3月20日)は、先週も上昇幅は低下させながら、3万1500円にまで
17%も上がっています(6月4日)。

2か月半で17%は年間換算で「√(12/2.5)=2.2倍」である37%の上
昇に匹敵する「暴騰」です。日本株は、ビットコインのような値動き
になっていています。ビットコインは、米銀危機の3月20日の277万円
から378万円にまで36%上がっています(6月4日)

本稿では、時ならぬ暴騰を、定量的に分析します。

◎今回、世界の株式市場で「独歩高」という特徴があります。

市場では、「4月初旬にウォーレン・バフェットが日本株は買いだと
言ったあと、世界市場に出遅れていた日本株が見直され、買われてい
る」とされています。

果たして、「見直された」のかどうか。誰が見直したのか? バフェ
ットは、投資ファンドの「バークシャー・ハサウェイ(時価総額
7200億ドル:約100兆円」の総帥です。

市場の株価は、「買いと売りの一致点」で価格が決まります。これを
示すのが株価ボード(板)です。

価格に市場性があるものは、資源・コモディティ・金と、金融商品
(債券・債務・通貨)です。店頭の商品価格も変動しますが、定価も
あり短期では売価と割引がほぼ一定しているので、売買の量が今日、
価格に反映する市場価格とは言いにくい。

◎日本株の、今回の顕著な特徴は「ガイジン・ファンド」だけの買い
越しで、上がっていることです。

東証では1日に3.5兆円くらいの売買のうち、約70%(2.5兆円相当)
はガイジン・ファンドの売買が占めています。 

日本人(個人投資家・銀行・生損保・機関投資家・投資信託・事業会
社)は、30%の売買しかしていない。日本人は、ガイジン・ファンド
の動きに反応した売買を行っているだけです、

上がるか/下がるかは、「ガイジン・ファンド」次第という特徴が、
2000年代から、20年も続いています。日本の株価の分析と予想には、
投資家主体別売買の、分析が欠かせません。

◎ガイジン・ファンドの売買の特徴は、現物が40%、先物が60%くら
いであることです。先物は、現在の価格で信用売りをし、期限日(限
月)までに清算の反対売買をするものです。

・先物で買った株が上がれば利益が出ます。下がっていれば損です。
・東証の先物指数の限月(SQ値での強制売買の起源日)は、3月の倍
数の第二金曜日です(3月、6月、9月、12月)。

(以下の野村証券の論文は、限月(反対売買の期限日)ごとの、東証
の先物市場の特徴を、書いています。現月には清算の反対売買が顕著
に増え、先物の建玉が急減しています)
https://www.jpx.co.jp/derivatives/futures-options-report/archives/tvdivq0000002ha6-att/rerk0302.pdf

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<Vol.1343号:増刊:断崖の前の株価上昇か?(後編)>
    2023年6月4:増刊:有料版・無料版共通

【目次】
■1.投資家主体別売買(買い越し、売り越し)
■2. ガイジン・ファンドの、日本株の売買の性質
■3.2023年4月、5月に、ガイジン・ファンドが日本株の買い越
  しに転じた理由
■4.米欧で、商業用不動産に加え住宅価格が下がり始めた

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■1.投資主体別の株の売買:(+)買い越しと(-)売り越し)

        2023年3月  4月   5月4週まで
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・個人     +0.3兆円  -0.6兆円 -1兆5400億円
・外国人    -2.3兆円  +2.2兆円 +1兆8400億円
・機関投資家  -0.5兆円  -1.2兆円 -1兆2300億円
・事業法人   +0.3兆円  -0.04兆円  +1600億円
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
機関投資家には生損保、都銀、信託銀、他の金融、投資信託を含む。
(データは安藤証券 主体別売買)
http://www.ando-sec.co.jp/market/movement.html

▼投資家主体別売買の特徴

1)個人投資家(700万人の集合的な特徴)・・・日本の個人投資家の
著しい特徴は、相場が上がったときに売り、下がったときに買う「逆
張り」です。(注)個々人の投資家の行動ではなく、合計の行動です。

1990年以降、株価は大勢では下がってきて、上がらなかった。
上がったとき買う順張りは、損をしてきたからでしょう。

今回の上昇局面でも、推計700万人の個人投資家は
・3万円を目指して上がり始めた4月に6000億円を売り越して、
・高騰した5月には1兆5400億円も売り越し、過去の含み損、あるいは
損を解消するか、益出しをしています。

【米国の個人投資家】
米国人の個人に多いのは、上がったときに買う「順張り」です。

代表的な株価指数であるS&P500は、1992年の500から2022年12月は、
3回の大暴落(2000年ITバブル崩壊、2008年リーマン危機、2020年コ
ロナ危機)を挟んでも、4000へと8倍に上がってきたからです。(S&
P500:1972-2023)
https://finance-gfp.com/?p=4859

30年の平均年率で、7.2%と高い上昇率です。米国でも金利が2~3%
程度しかない銀行預金の、2倍以上の利回りです。年率7%は10年で2
倍への上昇になります。20年で4倍、30年で8倍になります。

1990年からの米国では「株を買うこと」が、住宅以外の金融資産を作
ってきたため、順張りが多い。日本の個人投資家とは真逆です。

米人の個人投資家は、ファンド(投資信託)への預託投資が多い。
個人の売買が多いのは仮想通貨です。

2)ガイジン・ファンド・・・ヘッジ・ファンド、インデックス・フ
ァンド、年金ファンドなどです。ノンバンクと言われます。

米系ファンドは合計では、約50兆ドル(7000兆円)の巨大資金量です。
米国の銀行の、2倍の運用資金量です。金融商品では、ファンドが主
人であり、銀行は従者です。

銀行は企業と世帯の決済マネーの短期預金、ファンドへの預託がマ
ネーの長期運用という仕分けがあります。個人からみれば投資信託で
す。

◎このガイジン・ファンドは、米国株を動かすマネーの1/8程度で、
米国に比べ、時価総額と市場の売買額が小さい日本株を上げること、
あるいは、下げることができます。

3月の米国銀行危機で損をした海外ファンドは、
・23年3月には、日本株を2.3兆円売り越し、
・4月には一転して、2.3兆円も買い越しています。
・5月も4週までで、1兆8400億円の買い越しを続けています。
これは、近年はなかった規模の、大きな買い越しです。

◎日経平均が、3月末から17%mも上がった理由は、ガイジン・ファン
ドの買い越し以外ではない。

日本の株価変動の現原因は単純です。
・海外ファンドが買い越すときは、上がり、
・海外ファンドが売り越すときは、その金額の大きさで、個人の買い
超しに勝って、下がる。

◎ファンド(ノンバンク)が大きくなった1990年代の半ば以降、時価
総額と投資マネーが増えた株価は、理由より、「マネー量が勝つゲー
ム」になっています。

3)日本の機関投資家は、1990年までは世界最大の資金量を持ってい
ました。しかし、その後の株価下落と円安で、世界のマネーの中の地
位が下がり続けています。本稿では、機関投資家は生損保、銀行、信
託銀行、投資信託、政府系金融、GPIF、その他金融の合計とします。

機関投資家は、最近20年、日本株を売り続け、国際化のかけ声で、米
国株を買っています。異次元緩和のとき、日銀が、7年間で36兆円買
って株価を支えた、株ETFの買いが例外的なことでした。

日銀の前は、年金を運用するGPIF(資金量191兆円:22年12月)から
の、約35兆円の日本株の買いがあったのです。つまり約15年間、日本
株は、GPIFと日銀が底を支えていました。これがなくなると日本株は
上がらなくなっていたのです(2018年、2019年、2020年4月まで)

日本の機関投資家は、全体合計では、「日本株を下げる党派」になっ
ています。

4)事業法人は、金融機関以外の法人です。2018年ころから、米国で、
2010年から大きく増えた自社株買い(年間1兆ドル:140兆円規模)を
マネして、日本でも株価を上げる配当のためとする自社株買いが、増
えています。

事業会社が、自社株を市場から買って(金庫株にし)、流通する株数
を減らすと、1株当たりの利益(EPS)が増えたようになって、株価は上
がりやすいからです。

2018年には年間2.5兆円、19年3.7兆円、20年1.2兆円、21年1.5兆円。
22年4.1兆円の、自社株買いが主因の、事業法人の買い越しがありま
した。

2023年では、1月4014億円、2月2406億円、3月3046億円、4月440億円
の買い越しになっています(4か月で9906億円)。国内の、個人投資
家の売り越し(4か月で4935億円)に対抗しているのが、事業法人の
自社株買いでしょう。

まとめて言えば、個人、機関投資家が売り越すなかで、日本株を買っ
て上げてきたのは、ガイジン投資家と、事業法人の自社株買いだけで
した。

◎今回の株価上昇は、短期売買のガイジン・ファンドによるものです
から、上がった価格の基礎は、脆弱です。地盤が緩い土地の上に建っ
た建物のような印象を受けています。

個人投資家の買い超し、機関投資家の買い越しによる価格上昇なら上
昇は健全であり、長続きしますが、そうではない。短期で買って売り
抜けることが特徴のガイジン・ファンドによる、短期上昇だからです。

【日本株上昇と円安という、変な組み合わせ】
なお、日本株の上昇とともに、円安(140円)になったのは、ガイジ
ンファンドが日本株を買うとき、円安をヘッジするため、買った株と
同じ金額の、円先物を売る習慣があるからです。円で株価が20%上が
っても、10%円安になれば、ドルから見た利益は10%に減ってしまい
ます。

円先物を売っておけば、10%の円安のときは、10%の為替差益が出る
ので、日本人と同じように、円の株価20%の利益があるからです。円
先物売り(=ドル先物買い)が増えると円は下がります。

■2. ガイジン・ファンドの、日本株の売買の性質

ガイジン・ファンドによる、日本株の顕著な売り越しが始まったのは
2016年からです(年間3.6兆円)。その年度からの、売り越しの累計
は、2017年2.9兆円、2018年8.6兆円、2019年9.1兆円、2020年12.4兆
円と右肩上がりになっています。
(投資家主体別売買)
http://www.ando-sec.co.jp/market/movement.html

2021年単独では3432億円買い越しましたが、その後、2016年からの累
計で12兆円から13兆円台の売り越しを続けています。

この売り越しが、更に増えたのは2022年の6月であり、米国FRBが利上
げに転換した時期です。

米国物価の上昇(9%から10%)と利上げが1回0.75%の利上げ続いて
いた22年10月には、2016年からの累計売り越しが17兆円台に急増しま
した(現在の短期金利は5~5.25%と高い)

ファンドは、それぞれのポートフォリオ(世界への分散投資)で、長
年益回り(株価上昇率)が低い日本株を売って、世界1益回りが高か
った米国株を増やしたのです。

特に、米国銀行危機の2023年3月には、たった1か月で2.2兆円の日本
株を売り越したのです。ところが、4月に、ウォーレン・バフェット
が、「自分は日本株を買う。25年もてば上がる」とう発言が伝えられ
て以来、一転して、2.2兆円の買い越しに転じました。

日本株のファンダメンタルズ(株価に関連する基礎的な指標)は、1
か月では何も変わっていません。画期的新商品を日本企業が開発した
分けでもない。日銀が利下げと、金融緩和を言ったのでもない。

唯一、米国株のPBR3倍から4倍に対し、PB%1倍が60%もあってPER
(株価/1株当たり純資産)が、世界1低い日本株は「出遅れている」
と言われてきただけです。今回は、明らかに、「短期の投機の買い」
です。

■3.2023年4月、5月に、ガイジン・ファンドが日本株の買い越しに転
じた理由

◎なぜ、3月には2.2兆円売り越したガイジン・ファンドが、4月・5月
には、売り越しを上回る買い越しに転じたのか? ここが究明すべき
課題でしょう。日本の金融メディアは、ここを分析できていない。

ガイジン・ファンドは、日本株はガイジン投資家の買いで上がり、売
りで下がることを知っています。米国株の1/8のマネーで、日本株は
動くのです。(米国株の時価総額6000兆円、日本700兆円)

23年3月の、銀行危機による株価下落を挟むヘッジ・ファンドは、1年
間の運用益が、-3%から+5%と低い。年間の運用益が0%付近のファ
ンドは50%でしょう。

ヘッジ・ファンドや金融の先物指数の売買をしているインデッス・フ
ァンドは、3か月に1回の決算が義務です。

そのとき運用益において、投資家に示す四半期決算が赤字なら解約が
増え、猶予期間の45日後には、現金を返却しなければならない。

2022年3月からの、金利の5ポイントへの上昇で、債券(国債、社債、
不動産ローン債券)は15%下がっていて、たぶん、全部のファンドが
「相当な含み損」を抱えています。

含み損は、開示されない。「資金ショートのため、含み損のある長期
債を売れば」、実現損失は大きくなって解約は更に増え、ファンド破
産が起こるでしょう。

こういったとき、失職するファンド・マネージャーは、何を考える
か? 米国株の1/8の少ないマネーで上がる日本株の先物を、レバレ
ッジをかけて買って上げ、6月決算の前に清算売りして、3月に対して
上がった利益(17%)を実現することでしょう。10倍のレバレッジで
買えば、投資の利回りは170%になります。

事実、ガイジン・ファンドの今回の買いでは、現物が40%、3か月が
多い限月までに清算売りする先物が60%です。ファンド・マネージ
ャー戦略は、見え透いています。

ウォーレン・バフェットが言った「バイ&ホールド」ではない。
3か月以内の投機の利益を狙って得る抜ける先物やオプション買いで
す。

ということは、決算期の6月末にかけて、ガイジン・ファンドの先物
の清算売り(推計2兆円の売り越しになる)が増えるということでし
ょう。

限月が来る清算売り以上に、先物を買って7月、8月も日本株を上げる
戦略のファンドないと見ています。

ということは、6月末に向かって日経平均は下がり、7月、8月も下が
っていく可能性が高い。日経平均が3万1000円台にあがった日本株を、
個人投資家が大きく買い越すことは考えにくい。

機関投資家が合計で買い越す可能性もない。
事業法人の自社株買いも、株価が高くなっているので増えることはな
い。株価が高いときに自社株買いをすれば、あとで下がったとき損が
出るからです。

以上が、投資家主体別売買の動向の分析による、日本の株価予想です。

◎5月の3週には1週間でガイジン・ファンドが7476億円買い越して株
価を上げるなか、個人投資家は9273億円も売り越しています。これは
マネー運用として、正しい。

一方、日経平均は、2023年の年末には3万8000円まで行くとして買い
を煽っているのは、証券会社と、そのアナリスト・株式評論家です。

一体、誰が、日本株を10から20兆円買い越す(買い-売り)と想定し
ているのでしょうか? 実際に買いが超過しないと、株価は上がらな
いのです。

■4.米欧で、商業用不動産に加え住宅価格が下がり始めた

MBSと不動産ローン証券は国債のつぎに多い(米国で15兆ドル:国債
は31.4兆ドル)。

不動産ローン証券は、
1)不動産の価格下がること、2)市場の金利が上がることによって下
落します。(注)MBS:不動産ローンの償還金を担保にしたデリバテ
ィブ

日本では不動産に対して銀行の直接融資が多い。米欧では不動産ロー
ンの償還金を担保にした証券が多い。銀行とノンバンクでは、国債の
つぎに、不動産ローン証券の保有が多い。

ゼロ金利のコロナ危機のとき、MBSと不動産ローン証券の発行が増え
たのです。金利が上がると、不動産証券は大きく下落します。

米国と欧州の大都市では、コロナ後にリモートワークが50%に増え、
商業用不動産に30%くらいのスペースの空きが出ています。

不動産の価格は下がり、賃料を配当にするREIT(リート:上場証券)
は下がっています。ブルムバーグのREIT指数は、2022年1月が400、直
近の23年6月は260へと35%下がっています。

不動産価格の先行指数であるREITは、商業用不動産価格の2024年末か
ら2025年を、示します。

◎米欧の、商業用不動産価格と証券は、2024年末からは、ピークから
35%下がる可能性が高い。
https://www.bloomberg.co.jp/quote/BBREIT:IND

【住宅価格】
米国の住宅価格は、コロナ後の低金利(ローン固定金利3%台)から、
2022年まで年率で、約20%も価格が上がっていました。ところが、
2022年秋からはローン金利が6%台に上がり、まず20%だった上昇率
が下がり23年5月からは、つい前年比で割っています。
https://jp.investing.com/economic-calendar/s-p-cs-hpi-composite-20-n.s.a.-329

ローンからの理論値では、26%くらい住宅価格が下がります。先行指
数の商業用不動産のREIT指数(マイナス35%)を追って、住宅価格も
下がって行くでしょう。時期は、2023年末から2024年の年初です。
FRBが利下げをしないかぎり、25%くらいは下がるでしょう。

現在1億円で売れている住宅が7500万円に下がり、住宅ローン担保証
券のMBSは、30%から40%は下がるということです。

2008年9月のリーマン危機のときは、AAA格のMBS証券が40%下がり、
債権回収の保険CDSの高騰と加わって、リーンマンブラザースとAIGが、
2週間で破産し、連鎖的な金融危機になったのです(金融のシステミ
ックな危機)。

金利の上昇で、米国債の価格も平均で15%下がっていますが、それは、
金融機関の含み損になっています。これに不動産ローン証券の30%く
らいの下落が加わって行きます。これは、何を意味するか。

◎米欧に同時の、「金融のシステミックな危機」の発生です。15%の
含み損のある国債(AAA格)や、30%の含み損のMBS(エージェンシー
債はAAA格)を売らなくても、レポ金融(銀行間の短期貸借)の担保に
なっているので時価の下落分の「マージンコール(追い証)」が必要
になって行くからです。金融の担保は時価評価されます。

銀行間のレポ金融で、短期で貸した融資額と、その担保を、今売れば
融資の100%回収ができる金額は、原理的に同じでなければならない
からです。

現金が枯渇して、相手銀行にマージンコールができなくなることが、
銀行とファンドの資金繰り破産です。

2023年冬から遅くても2024年の初頭から、米欧は、大手銀行とファン
ドを含む、全体的な金融危機になっていく可能性が、極めて高い(確
率70%以上)。唯一の対策はFRBのECBの、緊急のマネー増発ですが、
最低でも10兆ドル(1400兆円)が必要でしょう。

FRBとECBが2023年から2024年に、10兆ドル(1400兆円)以上を増刷で
きるのか?・・・ここが問題です。

【後記】
米欧の不動産価格を上げる要素は、現在、皆無です。
ということは、金融危機が必然になります。

株式市場では、米国の銀行危機は終わったとされています。
その見方は誤っています。

2024年冬からの、不動産価格の下落を考慮に入れていない。

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