インフレとFRBの12月利上げの予想で揺れている金融市場
Written by admin on 2022年12月4日 – 12:00
多くの人と同じように、にわかサッカーファンになっています。 コロナ、戦争、元首相の暗殺、政治とカルト的宗教団体の癒着、伝統 ある企業の製品不正を含んで、インフレでの閉塞と経済の衰退の状況 が示されることが多い日本に、清新の活力を与える活躍をしています。 国別の対抗なので、本能的な愛国心が刺激され、熱狂のレベルは高い。 「日本ガンバレ」と伝えたくなるのです。 過半の選手はサッカーの本拠地、ヨーロッパリーグで活躍していてい ます。極東の国と、世界水準の技術差は小さくなっています。 3時50分に目覚ましをセットし、スペイン戦を見ました。30%くらい の人は同じだったでしょうか。(本稿は日曜増刊、有料版・無料版共 通です) 後半45分から出た三笘薫のプレーが攻めと守りで凄かった。細い体で すが、足が長く走力があり球の扱いが高度です。堂安律がキーパーの 前を転がしてアウトになる一瞬、伸ばした左足先でゴール前に掻き出 すようはじき、それを知っていて走り込んできた田中碧が膝上にあて て押し込みました。単純なシュートのゴールの確率は低い。ゴール前 の連携が必要です。前田大然は、至近のプレスをかけ、キーパーを攪 乱していました。(注)前田の働きは、数名からの解説を聞いて分か ったことです。まさにチームが入れたゴール。 三笘薫は後で言っていました。あのプレーは堂安律、田中碧と幾度も 練習していた。偶然ではなく、狙ったセットプレーでした。 月曜の夜12時からのクロアチア戦も期待します。スペイン戦は3:7と 予想していました。クロアチア戦は、5:5でしょうか。 主力の年齢層が高いので、後半にバテたときチャンスがあるか。 前半に相手を走らせる。後半にスピードのある三笘薫、田中碧、堂安 律を入れて、シュートで猛攻するスペイン戦と同じプランではどうで しょうか。1:1で行き、延長戦で入れる別のヒーローが誕生するかも しれないと思っています。 ドイツとスペインへの、作戦(プラン)での勝ち方から、8位どころ か、決勝も夢ではないと感じています。問題はクロアチア戦のあとあ たるかもしれないブラジル戦です(または韓国)。勝機はドイツ戦、 スペイン戦以上に見えない。勝ちを祈るだけです。 【ダンパーカットのその後】 スピーカーのダンパーを切って、その後1週間。左右3セットの中音域 のうち、16cmの1セットがコントラバスの低音のとき、曲によって はビリ付きます。スコーカー役のフルレンジ(帯域120-2000Hz)。同 時にダンパーを切った18cmと20cmユニット4個には、このビリ付きは ありませでした。 スピーカー・コーンのエッジに、小指の爪の幅くらいにセーム革を貼 って微妙な力加減で引っ張り、一時的に収まっていたのですが、長時 間聴くと、曲によってはある部分がビリつく。支えるダンパーをカッ トしたので、1mmm未満の偏心があるのでしょう。 直す方策を思いつかず、最後の手段として、「磁性流体」を使いまし た。時々技術への挑戦があるソニーには、磁性流体を使った音質の評 価が高いスピーカーがあります。 https://www.sony.jp/home-theater/special/st7_interview/05.html 磁石をミクロの粉にして機械油に浸した黒い液体です。磁石にくっつ きます。アマゾンで売っていました。スポイトで吸ってスピーカーの ボビンと磁石の狭い隙間に落とすと、すっと吸い込まれて消えます。 使いすぎると、粘性の悪影響が出るかもしれないので、少量を入れま す。入れたのはたぶん0.2CC以下です。 磁性流体は、ボビンを磁石の中心に保つ働きをします(センタリン グ)。ガリ音は消えるはずです。確かに消えました。しかし、しばら くすると、今度はジリジリ、シーという小さな接触音が聞こえます。 理由が不明です。 音がシルキーで優秀なユニットだったアルニコマグネット(リニア特 性がいい)の16cmを壊してしまったか。仕方がないなとあきらめたの です。高価になったコバルトの希少金属を使うアルニコマグネットの スピーカーは少ない。ほとんどはセラミック状に焼成したフェライ ト・マグネットです。 ところが・・・スピーカーのコーンを10分くらい見つめていると、改 造前より、5mmくらい前に出ている感じがしました。ガリ音が出る曲 をかけながら、指でわずかに押すと、ガリ音が消えます。 ああ、これだった、原因はこれだと思ったのです。設計図のない、創 造的な試行錯誤には「目を瞠(みひら)いた観察」が大切です。つい 忘れていました。 16cm口径の中音部ユニットは、スピーカー棚の上段に載せていいます。 デスクの前の棚は下から順に30cm,20cm,18cm、16cm、10cm口径の5 種(10個)の中音域スピーカーと、高音ホーンでいっぱいです。 上段に置く2つは180度正面から聞けるように、インシュレータの木製 の台を調整し、10度くらい下を向けています。このため、コーン紙の 自重(約10g)がかかり、前に出ていのです。コーン紙を支えるダン パーがないため、自重で約5mm前に出て接触していました。 早速、台の木部を切って、下がっていた前面をあげ、スピーカーの コーン紙を正面に向けました(垂直に90度)。見ると、コーン紙はひ っこんで、正常な位置に収まっています。大音量でも、ガリ音は出な くなったのです。「原因の発見と対策」が当たったのです。 懸念していた、磁性流体の粘度の副作用(音がダルになる感じ)は、 全くありません。ボビンを、正確に中心の位置に保つ機能を果たして います。 【ソル・ガブリエルのチェロ】 スイスの作曲家、アーネスト・ブロッホの、チェロの曲をかけていま す。アルバムはPrayer(祈り)です。低音部が多いチェロの演奏は、 21世紀の名手とされるソル・ガブリエル(アルゼンチンのコルドバ生 まれ:女性41歳)。曲は、『ユダヤ人の生活からのスケッチ:チェロ とピアノ』。人の声が歌うようなチェロの音像がはっきりと出ます。 チェロは、思想の表現に適している楽器です。 ブロッホが表現したかった、ユダヤ民族の憂愁が分かる気がします。 オレンジ色の晴れない太陽、灰色の雲。白黒映画のホロコーストのよ うなグレーの風景、冷たく重い空気、コンクリートの部屋。怖い音楽 です。表現することは明るい世界への祈りのように切実です。 個人は、武器をもった兵士に囲まれて、祈ることしかできない。芸術 的表現は美のフォルムをとります。芸術は、個人の内面の表現でしょ う。表現が救いになります。精神的に落ち込んだとき、自己分析的に 文章に書く。それだけでも収まっていきます。 絵画、陶芸、仏像彫りも、内面の表現である点で、同じでしょう。ユ ダヤ人は、この曲をどう聴いているのか。気分は空が抜けるようなカ リフォルニアと対極でしょう。 * 磁性流体を使うなら、ダンパー切りは、お勧めです。100%切っても いい。ただし磁性流体は少量を使うこと。魔法のように、いくらでも 吸い込むので面白くなりますが、量には注意します。 ダンパーが微細音を消し、眠っていたスピーカーが、覚醒します。音 量も30%以上は大きくなります。 スピーカーの振動板は軽いほうがいい。 ダンパーとエッジは、ないほうがいい。 トランジェント(信号への応答性)が改善します。電気信号にはある 本来の音を、スピーカーに出させる改善です。吸音材も少なくし、箱 の反響音が聞こえない最適量にします。 ◎音を良くするコツは、「音を悪くしている要素を減らこと」でしょ う。元の信号より良くすることは、電気信号がもつ原理から不可能で す。人間ができるのは、機器の性能とコストのトレードオフから、音 を悪くしている要因を減らしていくことです。音の改善は引き算です。 音楽信号に忠実なスピーカー・コーンの動きを制動しているダンパー のカットも、この筋に乗っています。 30cmの大型ユニットなら、古典的なアルテックA7(映画館用のスピー カー)のように後面開放が、カリフォルニアの空のように抜けのいい 音になります。これも30cmユニットを使って、試しています(現在、 中音部で使っています)。密閉型やバスレフには必ずある箱鳴りが、 音を籠らせるのです。 磁性流体にボビンのセンタリングを任せて、コーン紙の周囲にある、 合成ゴムやダンプ剤を塗った布が多いエッジも、間隔を開け、約50% カットしました。 エッジから空気が抜けますがその悪影響は、分けもつ中音部には、ほ とんどありません。ただし低音域やフルレンジでは、エッジカットは 行ってはならないでしょう(たぶん)。 いつか、30cmの低音部のウーファー(30~120Hzを担当)で、ダン パーカットをして、成功した磁性流体を試します。大きな力がかかっ て60Hz以下の超低音では、大きな音量のときはボビンの振幅が10mmく らいにはなるので、磁性流体がいるでしょう。箱が重く大きいので、 工作のための取り外しと移動が大変ですが・・・。低音はこれでいい のかと自信が持てていないのです。行ってみれば、杞憂かもしれない。 それでも、やりたくなるのです。 * 【米国の物価と金利は、世界金融の焦点】 米国の消費者物価指数(CPI)のインフレ率は、8%台からは下がりま したが、まだ7.7%と高い(22年10月)。11月のFRBの利上げ(FF金 利)は、0.75%と大きかった。現在、短期金利は4.0%です。 ◎注目されているのは、12月18日のFOMC(連邦公開委員会)の発表です。 観測では、 ・利上げがもっとも高ければ.0.75%(確率25%)、 ・中位なら0.5%(確率60%)、 ・下位なら0.25%(確率15%)の利上げでしょうか。 0.75%なら世界の株価は急落します。0.25%なら急騰します。バブル 株価なので、急騰と暴落の閾値(しきいち)は微妙なところにありま す。現在の金融市場は、膨らみきった風船のようなものです。 コロナ、ウクライナ戦争のあとは、「世界の負債総額が4京円(世界 のGDPの3倍)=世界の金融資産の評価額4京円」という、レバレッ ジの高い負債バブルです。預金は銀行にとっては負債ですが、持ち手 にとっては金融資産です。世界では、「負債=金融資産」になるのが 金融です。金利が上がり、バブル株価の崩壊があると、それが世界の 銀行危機のきっかけになります。 金融市場は、米国のインフレは低下に向かったとして、FRBの12月 利上げ、0.5%を予想しているようです(FF金利4.5%)。0.25%を期 待する向きもありますが、多分それはない。0.75%もないと判断しま す。 金融市場にとっての問題は、6か月後くらいの期待金利です。株価や 債債券の、12月の売買に織り込むからです。6か月後(2023年5月こ ろ)の金利では、5.25%の予想が多い。 その5.25%をピークに、2023年6月以降は横ばいか、0.25%くらいは 下がっていくことを市場は期待しています。市場は2023年のインフレ を低く見ているのです。 ◎12月には、株価がもっとも下がったビッグテックのGAFAMの、自社 株買いも、予想されています。米国の2022年の株価は、1兆ドル (130兆円)の自社株買いが、もっとも上げる要素でした。 米国インフレ率の低下予想から11月初旬は10616だったナスダックの 株価指数は、11461に上げています(+8%)。NYダウは、もっと大き く10月末の2万8900ドルから3万4300ドルまで、19%急騰しています。 インフレ率の低下がない日経平均は10月はじめの2万6300円から2万 7700円にまで、穏やかな5.3%の上昇です。2023年には0.25%の利上 げが予想されるようになってきました。 2022年10月のCPI(総合)は前月より0.7ポイント高い3.7%、コアコ アのCPIは2.5%でした。日本の物価は、米国とは逆に、上昇傾向です。 100兆円の輸入物価が円安のため、約50%も上がっているからです。 10月初めは150円だったドル/円は、2か月で134.32円の円高(ドル 安)になっています。2022年の年初は、115円でした。スイスフラン は、8か月で125円から145円へと16%上がっています。 ドルが下がったのは、10月の後半から米国の金利の、2023年の期待上 昇率が1ポイントくらい下がり、円金利の0.25%上昇も視野に入って きたからです。「ドル/円」では、115円くらいが長期の均衡点でしょ う。 https://nikkei225jp.com/fx/ 通貨を売買する外為市場も3ヶ月から6か月先の期待金利で動きます。 機関投資家によるヘッジ(保険)を効かせたマネーの大口運用が大き いからです(たぶん市場の80%の売買)。 米国ヘッジファンドの、マネー運用の利益は、年初からの10か月で- 3.6%、3年(36か月)でも、0.58%と低い(HFRの、株のエクイティ ヘッジの平均)。解約が、増えているはずです。 米国の株価は、22年11月は、「コロナ後のマネー増発+ウクライナ戦 争でのエネルギー・穀物価格上昇からのインフレの終わり、金利上昇 の終わりを期待して」上がっています。 西欧では、エネルギーの不足と価格の高騰から、CPIは、ドイツ10.1 %(11月)、英国11.1%と高い(10月)。米国はエネルギーと食料の 自給国ですが、西欧と日本は輸入国です。エネルギー・穀物価格の高 騰が、特に日本では通貨安とも関連して輸入物価の上昇になり、企業 物価(卸売物価)が上がって、消費者物価上昇に波及します。西欧と 日本では、インフレが収束に向かっているとは、まだ言えない。 仮に、米国金融市場(といっても機関投資家のヘッジファンドやイン デックスファンド)の希望のように、6か月後の、FRBの短期金利の誘 導目標が5.25%で収まれば、2023年は、株価崩壊からの金融危機まで には至らない。 (注)600兆ドル(8京1000兆円:世界のGDPの6倍)の、低金利で 増えきたデリバティブ契約の解消と、ローン金利上昇による住宅価格 下落からの銀行危機には、可能性が残ります。 ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが、22年11月初旬に指摘 した「金利上昇からの銀行危機の必然性」については、専門的な金融 サイトのGold Money.comも、同じ指摘をしています。水曜の有料版で 書いて、解説します。 【コア物価】 FRBが、金利の指標として参照するのは、食品とエネルギーを除くコ ア物価です(10月は6.3%の上昇)。サービス価格が、コア物価の60 %を占めます。 サービス価格は人件費の上昇に比例して上がります。日本の物価上昇 (3.7%)と米国の7.7%の違いは、米国の賃金の上昇(5%)から来 ています。 2022年の、米国の現場ワーカー時間賃金の上昇は、5%から6%でした。 金利が上がって、需要が減り、住宅価格も下がっていく2023年は、賃 金上昇率は4%台への減速が予想されています。 22年10月のコア物価が6.3%ですから、賃金の上昇が4%台に下がると、 2023年のコアCPIは、5%台に下がっていくでしょう。 【実質金利への視点】 「2023年の短期金利5.25%-2023年のコア物価上昇5%=実質金利0. 25%」になると、実質金利のマイナスがインフレを生んできた要素が 消えます。 (米国の物価:JETRO) https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/11/023a59869f27041b.html 株価と資産バブルの崩壊が困る金融市場は、以上の見方をしています。 しかしFRBは、当初からコア物価の上昇が(正常な)2%台に下がるま で、利上げを続けるとしています。コア物価5%では、米国経済は均 衡しないと考えているからです。 ↓ そうすると、2023年の金利は、2023年のコア物価(5%)で見る実質 金利がマイナスになる6%台の利上げを目指しているようです。2023 年に6%台の短期金利になると、株価・不動産バブルが崩壊し、2024 年は金融危機でしょう。 ◎世界の負債(=政府+企業+世帯の負債)がGDPの3倍に増えているの で(4京円)、金利の1ポイント上昇(利払いでは400兆円増加)が、 大変なことになるのです。 WCのサッカーのようにスレスレの世界が、現在です。日本対スペイン 戦だけでなく、各組で、紙一重の戦いが行われています。世情がこれ でしょう。 1)金融市場の、期待インフレの低下が過度なのか、 2)FRBの利上げ目標が過度なのか、 12月18日のFOMCの報告書で、ある程度は、わかるでしょう。 12月のFOMCでの、連銀の内部議論は、「正念場」になるでしょう。 FRBの、コア物価のインフレ目標2%は、何を根拠にしたものか、不明 です。実質金利を大きくプラスにして、1.5倍に増えた企業の負債の 金利負担を重くし、5%の米国賃金の上昇率を、2%台に落とさねばな らない。 賃金の5%と住宅価格の20%の上昇が加わって上がったサービス価格 のインフレ率を下げる対策は、需要を減らす不況政策しかない。 FRBが、22年9月ころのFOMCどおりに、インフレ率2%台を目標に2023 年の利上げをすれば、バブル株価と不動産は弾けて、金融危機に陥り ます(2023年末)。 コア物価の30%を占める家賃と持ち家の帰属家賃、レストラン、ホテ ル、旅費、教育費、通信費、家電、耐久財、衣料、医薬は、賃金の上 昇率の低下から需要が減るようになると、価格を上げることはできな い。雇用も減らさねばならない。雇用が減ると(失業率が高まると)、 賃金は下がります。 【米国と日本の、消費者物価の上がり方には大きな違いがある】 米国の企業物価(卸売物価)は11月も8.0%上がっています。同月の 消費者物価の上昇が7.7%ですから、企業は、企業物価に含まれる賃 金、家賃、原材料、エネルギーコストの上昇を、店頭の消費者物価に、 100%転嫁しています。米国の企業はそうした経営体質をもっていま す。 日本では、円安も加わって、資源とエネルギーの輸入物価が前年比 48.5%も上がっていますが、企業物価(卸売物価)は10.2%の上昇で す。米国では、企業物価と同じように上がっている消費者物価も、上 がったとはいっても、日本では3.7%と低い。 (輸入物価と企業物価) https://www.boj.or.jp/statistics/pi/cgpi_release/cgpi2210.pdf この原因は、 1)日本では家賃の値上がりが低いこと、 2)賃金がほとんど上がっていないこと、 3)仕入価格の上昇を、企業が我慢して吸収していることです。 「賃金が5%上がっている米国と違い、世帯所得の増加がないので、 仕入価格の上昇分を値上げすると売れなくなって、売上が減る」とい う恐れからです。日本は、インフレでも、デフレ体質を残しています。 このため、日本の物価上昇は米国の6か月遅れになっています。米国 並みにまでは上がらない。たぶん、4%が上限でしょう。 【スポイトを探してDAISOへ】 一昨日、磁性流体を入れるスポイトを買うため(どこで売っているの かは不明でした)、近くの100円ショップに行きました。 客数は多かった。ダイソーは、2022年9月期(6か月)は519億円と前 期比で23%も売上が増えています。利益は108億円、77%増加です。 この大きな利益(売上比21%)は、直近の半年での、売上増加の23% のほとんどが、既存店売上の増加だったことを示します。 2020年度の100均市場は、9000億円を超えて、大手5社の店舗数は 7900店です(10年で40%増加:1年で3.4%増加)。 中国からの雑貨のコンテナ買い取り輸入品には、物流費を含む仕入れ 原価の、約2倍の価格をつけるのが相場でしょう。商品の使用価値を 高める企画設計で、デザイン化してきたニトリやユニクロでは、約3 倍です。平均値入れ率は66%。 http://ke.kabupro.jp/tsp/20221107/140120221104557054.pdf 所得が増えていない消費者の側では、低価格品へのシフトの防衛的消 費が進んでいます。ドラッグストアやホームセンターより100円ショ ップとなった消費者が増えています。 ダイソーの売上構成は、ドラッグストアと共通する基礎化学品が42%、 ホームセンターと共通する機械化学品が51%、住宅設備が7%です。 品揃えは、優秀になってきています。 目的は、絵の具のコーナーに1種類だけあったスポイト(100円で6本 はいっていました)だったのに(店員に場所を訊ねました)、不必要 なものも買って、自動レジで支払ったのは770円でした。 200坪くらいの店舗(年商1.5億円か?)で、社員らしい人を見かけた のは、2名でした。普通、1名はいるはずのレジにも、夕方の7時30分 ころですが離席していました。 自宅から徒歩圏の距離です(約10分)。以前は、ドラッグストアでし たが退店し、代わりにダイソーがはいったのです。 小売業で、ダイソーの売上比21%の利益は強烈です。100%中国から のコンテナ仕入れで、粗利益率は60%以上でしょう。日本には、先進 国では一番やすい店舗があります。 10年くらい前になりますが、ダイソーの創業者(矢野さん)とは、あ る人の紹介で、確か2回会食したことがあります。土の香りがするジ ョークが破天荒な人です。自分を卑下し、人を喜ばせる。ゴルフのと きの昼食で、私がコップから氷を落とした。その氷を矢野さんが床か ら電光石火で拾って、細い目を更に細めて口に含み、笑っていました。 お座敷の料理屋で食事が終わると靴がない。矢野さんがにやにや笑っ て、私の靴を履いていました。その時は、頑張ってプラダの靴だった のです。ブランド印がある、少しは高い靴だから、からかってやろう ということだったのでしょう。確かロンドンのアウトレットで買った ので、破格に安かったのですが・・・ 【後記:西側の変な意思決定】 G7とEU、豪州がロシア産原油を1バーレル60ドルでしか買わないとい う戦略同盟を組みました。ロシアに、ウクライナ戦争の利益を与えな いためという。ロシアは市場価格の30%安(65ドル付近)で、原油を 中国とインドに売っています。ロシアはほとんど影響を受けないでし ょう。 逆に、協定の60ドルでしか変えない(ロシアが売らない)ドイツが困 るでしょう。西側の意思決定はおかしなものになっています。買う側 の意思決定では、価格は変わらない。その価格で売る側の合意が必要 です。 米国は、シェールオイルの輸出国です。ロシアから輸入ができないな ら、米国メジャーからエネルギーを買えという決定でしょう。米国の WTIの原油価格は、現在83.8ドルです。ロシアからは60ドルでしか買 えないので、米国石油メジャーから83.8ドルで買うのがドイツでしょ うか。この83.8ドルを60ドルに下げるとは、米国は言っていません。 米国が60ドルに下げれば、ロシア産も60ドルに下がります。これは、 エネルギー輸入国のドイツを困らせる意思決定です。 【まぐまぐ大賞への投票のお願い】 2022年の「まぐまぐ大賞」の投票が、11月から始まっているとの連絡 が来ました。お手間をかけますが、投票は以下のサイトをクリックし て行ってくださるようお願いします。書くことの励ましになります。 【後記:まぐまぐからの連絡】 ---------------------------------- まぐまぐ大賞の投票が始まりました。 是非下記ページより投票いただけますと幸いです。 https://www.mag2.com/m/P0000018 ---------------------------------- ※投票期間は12月6日(火)12時までです。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【読者アンケート&感想の、項目のメド】 1.内容は、興味がもてますか? 2.理解は、進みましたか? 3.疑問な点は、ありますか? 4.その他、感想、希望テーマ等 5.差し支えない範囲で、横顔情報があると、テーマ設定と記述の際的 確に書くための、参考になります。 気軽に送信してください。感想は、励みと参考になり、うれしく読ん でいます。質問やご要望には、可能なかぎり回答をするか、あとの記 事・論考に反映させるよう努めます。返事や回答ができないときも全 部を読み、頭にいれています。読者の率直な感想・意見・疑問・質問 は、考えを広げるのに役立ちます。 著者のメールアドレス:yoshida@cool-knowledge.com 購読方法と届かないことに関する問い合わせは、ここにメール(↓)。 配送の管理は、著者ではなく配信サイトの「まぐまぐ」が行っていま す。著者は、どこに配信されたか、分からない仕組みです。 reader_yuryo@mag2.com ■1. 新規登録は、最初、無料お試しです(1か月分)。その後の解除 は自由です。2か月目から、消費税込みで660円が課金されます。 (1)『会員登録』で支払い方法とパスワードを決めたあと、 (2)登録方法を案内する『受付メール』が送ってきて、 (3)その後、『購読マガジンの登録』という、安全のための2段階の 手順です。 【↓まぐまぐへの会員登録と解除の、方法の説明】 http://www.mag2.com/howtouse.html#RSegist 登録または解除は、ご自分でお願いします。 著者は、登録、解除を行うことができません。 (有料版↓) http://www.mag2.com/m/P0000018.html (無料版↓) http://www.mag2.com/m/0000048497.html ■2.購読に関する問い合わせ窓口 (まぐまぐの事務局がメールで対応します)。 http://help.mag2.com/contact.html ・・・以上 ~~~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■まぐまぐ大賞2022 投票受付中!~12/6(火)12:00 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今年のNo.1メルマガを決めるのはあなたです! 早速このメルマガに投票する ⇒https://www.mag2.com/events/mag2year/2022/form.html?id=0000048497 ◎このメルマガに返信すると発行者さんにメッセージを届けられます ※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです ◎ビジネス知識源:経営の成功原理と実践原則 の配信停止はこちら ⇒ https://www.mag2.com/m/0000048497.html?l=hpt0a0092e |